窓のそと(Diary by 久野那美)
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2003年04月07日(月) |
キティちゃんのこと。 |
以前、 こんな夢を見た。
夢のなかで、何故か私は彼女と同じ部屋に住んでいた。いわゆるルームメイトっていう奴。特に仲がいいとか悪いとか、どちらでもなかったのだけれど、そのうちなんだか一緒に暮らすのがしんどくなってきた。とてもとてもしんどくなってきた。 キティちゃんはあるとき、これも何故かわからないんだけれど、一緒に暮らしている部屋の中でリサイクルショップの経営を始めたのだ。店舗は別にあるらしいのだけれど部屋を事務所兼倉庫に使用していた様で、部屋の中にはどんどん、ものが増えていった。最初は明確だった境界線もやがてはっきりしなくなり、私の領域だったはずの場所にも彼女の商売道具が積まれるようになっていった。 しかも彼女はかなりのやり手だった。この不況時に、なぜだか彼女の商売は異常なくらいうまくいった。リサイクルショップはあっという間にどんどん大きくなっていった。理由はわからない。うまくいくのはいいことだと思う。でも、それに伴って部屋の面積配分もどんどん不公平なものになっていった。何度か苦情を言ってはみた。でも、キティちゃんは何を言ってもあの顔とあの姿で、ファンシーな雰囲気で部屋をいっぱいにし、表情を帰ることもなく首だけをこちらに向けて、 "Hello, Kitty!" とか言うのだった。話にならなかった。
やがて荷物の山はどんどん大きくなり、日当たりのよかった部屋(なぜか和室)は真っ暗で足の踏み場もなくなってしまった。その状況をどうにかしたかったんだけれども、どうにもなすすべがなかった。私が何を言おうとも、キティちゃんは答えてくれず、毎日おんなじ顔しておんなじお洋服でお仕事に出かけていった。話しあって解決することは無理だった。
とても怖くて、ずいぶんうなされて目がさめた。 起きてから考えてみるとずいぶん間抜けなストーリーだった。 「ねえ。聞いて。すごく怖い夢を見てね・・。」 と、誰かに話せるようなものでもなかった。 実際話してみたら大笑いされた。 怖かったのに・・。あの恐怖感はただものじゃなかったのに・・。
怖い夢の「怖さ」について他人に理解を求めるのは、とても難しいことなのだ。
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