転回に恰も過ちを見せつけるような話だから、夢の中でさえも許しを請うのだろうか、判っていながらその言葉を飲み干してしまったのは紛れも無く己の為であって、それならば誰も何も変わりはしないから、いっそのことなら堕ちてしまえばいいのに、一つの偽りで多くの真実を匿してしまうのは、そこまでして何を求め何を護り何を掬う為なのか。胸が痛むのではなく、虚ろなだけだから、どうすればいい、どうしたい、何も掴んではいない。本能的な危機感に背信しても、成すべきでなかったのかもしれない。結局、守りたかったものは己自身だった、ということか。