Spilt Pieces
2006年02月01日(水)  郵便局
友人に出した手紙が重量オーバー、10円足りないと返ってきた。
家の切手入れを探してみたけれど、生憎と近いところで7円、9円、50円。
たかが40円、されど40円。
おまけして出すのも何となく嫌な気分だったので、会社帰りに郵便局へ。


うちの近所には、24時間開いているところがある。
小さな窓口一つで、金融関係は取り扱っていないから、ちょっとした用事限定。
でも、時間帯によってはひどく混んでいる。
うねうねと、列になっているのか分からないくらいに曲がった列。
少し前に、台車に山積みの封筒を持参している女性発見。
ああ時間かかるなぁと思っていたら、「別納の用紙下さい」の一言で終了。
カウンター?で、スタンプを押すのだろう。
50円切手を買うのに5000円札を出した人よりよほど早かった(さりげに観察)。


色んな人がいる。
私みたいに、明らかに会社帰りの人(制服着ていたり、会社の封筒を持っていたり)。
子どもを連れて書留を受け取りに来ている人(大きな声で「ありがとうございます」と言っている姿が微笑ましかった)。
何だかよく分からない人(やたらと密着して隣に立って、挙げ句フラフラ動きまくっているので正直気持ち悪かった)。
キャッシュコーナーも開いているので、チラホラと人が訪れては、応対する電子的な女性の声が局内に響く。
行ったのは19時前後。
人もたくさんいるし、何人かで来ている人もいるのに、どうしてかあの空間はいつ行ってもとても静かだ。
まるで、喋ることが禁じられているかのよう。
そして、とても急いでいる様子の人も含め、誰もがじっと順番を待っている。
切れ目なく続く列の一人一人に対し、局員さんの応対もなかなか丁寧。
何とも言えない不思議な空間。


キャッシュコーナーの前には、「列の先頭の方はここで順番をお待ち下さい」という看板がある。
窓口と違ってそこは大抵すいているので、あまり人が立っているのを見たことがない。
しかし、マットの一部分だけが磨り減って色が変わっている。
しかも横一列に。
左に立つか、右に立つか、真ん中に立つか。
それは人それぞれかもしれなくても、立つ位置はそんなに変わらないのだろう、と思った。
出番が少ないであろうマット。
一番前ではないけれど、ちょっと前寄り。
人間の心理って、おもしろい。
見えないところで、どこか繋がっているというか。
誰が決めたわけでもないのに。


営業の仕事は、大変だけど楽しかった。
事務はつまらない。
私をよく知る友人たちが口を揃えて言うように、自分には合わないと思う。
でも、何となく、あったかい事務ならいいな。
あったかい事務になりたい。


小さい頃、大好きな空と関わる仕事をしたかった。
別にスチュワートに憧れていたわけでもなかった。
その次は、舞台に立ちたかった。
自分じゃない誰かになりたい、って思った。
先生にもなりたかった。
中学校で、国語を教えている自分を何度も想像した。
…俳優と教師の間には、郵便局の事務員になりたかった。
中学校のときの職場体験で行った郵便局、事務をやっている人たちの温かさが好きだったから。


日々に、楽しみを自分で見つけられる人間になりたい。
仕事は仕事と割り切るつもりでも、やっぱり、笑っているのは好きだ。
誰かと笑い合うのも好きだ。
今、隣の席にいる人が、滅多に笑わない、愛想のない人だというのが悩み。
何を話し掛けても反応がないなんて、悲しい人だ、と思ってしまう。
あくまでも自分基準だけど。


昨日に続いてまた話が逸れた。


先生の次は、地域情報紙のライターになりたかった(ちょっとの期間は叶った)。
それから、道に迷った。
心を、学びたくなった。
何となく、安穏とした未来を望むようになった。
だけどそれが何なのか分からなくなった。


人は突然死ぬと知った。
ますます分からなくなった。
泣き続けられない自分を薄情だと嘆いた。
人を愛せる自分を知って嬉しくて泣いた。
失って、気が狂うんじゃないかと思うくらい毎日泣いた。
でも、やっぱり泣き止んだ。
いつの間にか、強くなってしまった気がした。
だから、強がるのはやめることにした。
笑い続けている方が、勇気がいるんだと知ったから。
穏やかに、人と一緒に温かい空間を作る方が、難しいと知ったから。


今の私の夢は。
日々の暮らしの中にたくさんの幸せや発見を見つけて。
それを大切な人たちとゆっくりのんびりと共有して。
余計なプライドは消してしまいたい。
相手が責めるなら、それを静かに受け止めたい。
砂が、風を受けても抵抗せずにサラサラ流れて、だけど砂は砂のままであるように。
結婚したいな。
そう思える相手に出会いたい。
そして小さな喜び共有して、一緒にほわほわ笑っていたいよ。


郵便局の話から、大分ずれてしまったけど。
まあ、アナログはよいね。
手紙を書くのは好きです。
…って、ネット日記で書いている辺り矛盾なのかな。
Will / Menu / Past : Home / Mail