にっき日和
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春らしい陽気が続いております。
もう、3月も半ばですものね。
今日、会社の女子お手洗いに、桜が一枝飾られていました。
気の早い桜は、すでに開花しているようです。
我が家のすぐ近くにも、ささやかな桜並木があります。
用水沿いの道路に植えられているのですが、
満開の季節になりますと、
近隣の住民が、お散歩かたがた花見に訪れます。
けれど、この桜並木も、一時は存続の危機にありました。
張り出した枝が交通の邪魔になる、事故になってからでは遅い!
・・・・などというのが、伐採派の意見だそうです。
初めて聞いたとき、わたしはハテ??と疑問に思いました。
張り出したと言いますが、
通行の邪魔になるほどの大きさとは思えないのです。
なるほど用水沿いの道は、たしかに狭いです。
けど、一本道で脇から合流する道路もありませんし、
一方通行だから、前方さえ注意すれば、
それほど危険はないと思うのです。
そもそも、こんな住宅街の道路で、
スピードを出そうとする者が間違っています。
(徐行しろっつーの。。。)
誰が言い出したことかは知りませんが、
満開の時期には思いつかなかった発想でしょう。
結局、町内会で話し合い、
邪魔になりそうな木を、数本間引いただけですみました。
そういえば、こんなこともありましたっけ。
十数年前になりますが、近所のお寺の隣に、
公営団地が建てられたときのことです。
朝夕ついていた鐘の音に、苦情が寄せられたのです。
赤ちゃんが起きてしまうとかで。。。
苦情の主は、引っ越してきたばかりの団地の住民たちでした。
お寺の鐘がうるさいだなんて、
いろんな人たちがいるもんだなぁと思いました。
だって住宅街のお寺ですから、
傍に住んでいるのは彼らだけじゃないんだし、
慣れればすむことでしょう?
わたしも子供の頃から、
鐘の音を当たり前のように聞いて育っていました。
子供が腕時計など持ち歩く時代ではありませんでしたから、
お寺の鐘の音や工場のサイレンが、時計代わりだったのです。
どんなに夢中で遊んでいても、5時の鐘が聞こえると、
誰からともなく家路に着いたものでした。
とはいえ、ピアノの音も、
聞く人が異なれば、音楽にも公害にもなりますし、
彼らの主張が全くわからないでもないのですが。
しかしながら、そのお寺は、小さいけど家康ゆかりの由緒あるお寺です。
昨日今日引越してきた自分たちの都合で、
400年続いた鐘の音を廃止させようだなんて・・・・・
ちょっと傲慢じゃないですか〜?
わたしとしては、もう少し住職に戦って欲しかったところです。
が、「近隣の住民の声を大切にしたい」などと、
あっさり引き下がってしまいました。
・・・・・疑っているのは、わたしだけでしょうか?
住職にしてみれば、朝夕の鐘つきから開放される、
よい口実になったのではないかと。。。(爆)
桜の季節も、もうそこまで。
今年も、用水沿いの桜並木が、
わたしたちの目を楽しませてくれることでしょう。
世の中には、いろいろな意見を持つ人たちがおります。
立場が異なれば考え方も異なるでしょうし、
一概に良し悪しを断ずることは出来ません。
けれど、利便を追求するあまり、
美しいもの情緒的なものを、疎かにはしたくないと思うのです。
ぴょん
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