にっき日和
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Jちゃん(30歳♀・パート)の話をします。
彼女は、一年前に入社しました。
小麦色の小顔に、くりっとした瞳・・・・彼女はフィリピーナです。
よく動き明るい性格で、職場でも可愛がられています。
かくいうわたしも、彼女に好感を持っているのです。
偏見を承知で白状しますと・・・・・・
それまでのわたしは、フィリピンという国に、
どちらかというとネガティブな印象を持っていました。
治安の悪さ、怪しげなフィリピンパブ。。。。
夜の繁華街では、あちらこちらで若いフィリピーナをみかけますが、
自分とは違う世界の住人のように感じていたのです。
・・・・・そう、Jちゃんと知り合うまでは。
「わたしは、ものすご〜くラッキーだったんだヨ!」
Jちゃんが芸能人として、
初めて日本の土を踏んだのは10年前。
マニラで行われたオーディションでは、
100人を超える若い女の子がライバルだったそうです。
けれど合格できたのは、たったの5人。(!)
そしてマニラで半年間、日本語とバレエの研修を受け、
晴れて日本行きの切符を手にできたとのこと。
実は、そのあたり、わたしは全く知らなかったんですが・・・・・
誰もが日本に来られるわけじゃなかったのね。。。 ( ̄ ̄Θ ̄ ̄;;)
「でもネ、バレエの研修がものすごく辛くて、
何度もやめようかと思ったの」
20歳を超えてから始めるバレエは、
体力的に相当きついものがあったのだろうと想像します。
泣きながら家に帰ると、そのたびに家族に励まされて、
なんとか頑張ってきたそうです。
けれど日本のパブに勤めてからも、
言葉がわからなくて先輩にいじめられたり・・・・
最初の頃は泣いてばかりだったといいます。
やがて言葉も覚え、次第にパブ勤めの楽しさを知るようになったのです。
わたしはラッキーだったの、と何度も繰り返すJちゃん。
そう、彼女にとって一番の幸運は、
愛するダーリンにめぐり会えたこと。
彼女のダーリンは、日本人。
勤めていたショーパブで知り合ったそうです。
何度となく聞かされるおのろけに、
彼女の幸せな夫婦生活を想像します。
「どうしても日本に行きたかったからネ!」
夢を抱いて日本にやって来たJちゃん。
家族と離れ、遠い南の国から、たったひとりで・・・・・
小柄な体のどこに、そんなバイタリティーが潜んでいるのでしょう。
その根性と行動力に感動しました。
彼女の目に、この国は、そして日本人は、
いったいどのように映っているのでしょうか。
わたしたちの国は、
彼女たちの憧れに、果たして応えることができたのでしょうか。
アナタハ、ニホンガ、スキデスカ?
ニホンジンガ、
スキデスカ・・・・・・・・・
ぴょん
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