風で お墓のわきの 卒塔婆が カタカタ鳴った 語りかけてくるこえ
「私たちはもう死んだ 肉体が土にかえった あなたは今肉体をもって 生きている それはとても すばらしいことなのだ」
私は走りながら答えた
「私は今生きているの あなた方が昔 生きていたように いつかはお墓に入るわ だから 私せいいっぱい生きる あなたたちの分も 生きていることで この世の中で 体を持ってることで 見て 聴いて 感じて 喜んで 悲しんで いっぱい 経験する ありがとう。」
そしてゆるやかな坂をのぼって 門をくぐり 境内に入った。
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