16日から、田舎に母に会いに帰っていた。 お天気のよい日で、あちこち途中下車を繰り返して到着したのは、 もう6時を過ぎていた。 なんということはなく、夕食を一緒にして、取り留めないおしゃべりを するだけなのだが、母にとっては、最高の喜びのようだ。 去年の夏に綿を15本ほど植えていて、とてもきれいな花を付けて、 その後に大きくパンパンに膨らんだ綿の実を見た。 それが収穫されてかごに山盛りになっていた。 種を取り除いて後をきれいに整えると、 ふかふかのきらきら光った綿になるのだ。 母は、暇さえあれば、何かしら手を動かしている。 この綿を全部入れて、夫に、半纏を作ってあげようといった。 出来上がりが楽しみだ。 半纏といえば、結婚する時に私に一枚作ってくれた。 その半纏は、息子たちに受け継がれ、受験の時にお守り代わりに毎日着ていたものだ。 そして、25年間も我が家で、頑張ってくれたのだが、とうとう廃品回収に出されてしまった。 新しい半纏が出来るのは、果たしていつだろう。 夫よりも私のほうが楽しみにしている。
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