土曜日に実家に泊まりに行った。 その時に怖い夢を続けて二つも見てしまった。しかも鮮明に覚えている。 第1話「もしかしたエイリアンだったかも」 いつものように自宅で夫の帰りを待っている。 今日に限ってなぜかご近所からと思うけど、いろんなところから預かったお金が数百万ある。 そこへいつもよりちょっと遅く夫が帰ってきた。 外はどうやら冷たい雨が降り出したようだった。 「おかえりなさい、今日はちょっと遅かった?」と聞きながら夫を見ると その夫の後から見知らぬ人が4,5人ついて来ていた。 それもなんとなく身長が普通より低く、同じように中学生か高校生が体育の時に着るジャージの上下の体操服のようなものを着ている。 そこで夫に「どうしたの、この人たちは誰?」ときいても、いつもと違ってうるさそうに私を見るが、なぜか夫は一言も口を聞かない。 その人物は全員が彼らか、彼女らかははっきりしない性別不明の顔だ。 そして彼らは突然小さめの布団をどこからか出すとさっさと引いて横になりはじめる。 「ねえ、どうしたの、この人たちは誰なの?」もう一度聞いてもやはり夫は不機嫌そうにしたまま口を聞かない。一言も声を発しないのだ。 私は彼らのほうを見る。するとなんてこと、さっきまで4,5人だったはずなのにもう10人くらいになっている。 やはり同じスタイルで無表情、布団を持っているのだ。 それはあっという間に次々に増えていった。そう、まるで増殖と言う感じで次々に増えていって、家の中は、あふれるくらいになっている。 私は自分のたつ場所さえもなくなってくる。 夫は、やはり無言のまま、まるで死んでるような顔でそこに立っている。 おびえきった私は、大声を上げた。 「もう駄目、このまま私は死んでしまうのだ」 「おいどうした、何を叫んでる」 初めて夫がしゃべった、と思った。耳には鈴の音が聞こえている。 そして、猫の爪を砥ぐ音も。 はっと気がついた。 私は夢を見ていたのだ。すっかり冷や汗を書いて目をさました。 第2話「まるで蜘蛛の糸のような・・・」 上の夢をみてから、しばらく眠れなかったのだが、ひとしきり猫たちが爪を砥いでいなくなるといつの間にか眠っていた。 そこはなんというか、大きなビルの地下駐車場のようなところだった。 地下トンネルなのかもしれない。 私はバスに乗っていたのだが、その場所についたとき、バスは直線で進むことをしないでなぜか大きく旋回して止まった。 仕方がないので、乗客は全員降りることにした。 降りてみると、バスはそこから進むことができなくなっていた。 道路いっぱいに大きな石のような障害物が、おいてあって身動きが取れないのだ。私は多分一人でどこかに行くつもりだったらしく誰も知り合いはいなかった。 その暗くて広い空間は前にも後ろにもドアはなく出口はどこにも見付からない。その場所にはたくさんの人がいた。 だれかが、「ダイナマイトをしかけようではないか」と言い出し、それはいい考えだと皆が同意する。どうしてか、ダイナマイトがそこにはあったのだ。 わたしは、そんなことは駄目だと思ったけれど、口にすることはできずにいた。だって、相手は大勢だし、なぜか怖かった。 でも、天井だってないのだから、爆破すれば、私たちは逃げることなんて絶対できないに決まってる。 そこで、私は、青白い顔の集団を見つけた。 彼らは、白い長い着物のようなものを着て、階段を上へ上へと登っていた。 私もあわてて、その後をついていった。 でもその階段は、とてつもなく長く、どこまでも暗い空間を上に伸びている。沈黙のままただ登る気味の悪い集団、わたしは、やっぱりこのままついていくのはやめようと途中で諦め下へ戻ってしまった。 下へ降りてみると、ダイナマイトの点火の準備が進み、スイッチを押すだけになっていた。あわてて数人でできるだけ離れた場所に逃げる。 「バン」と音がして、ダイナマイトは爆発した。 案の定、壁も天井もめりめりと落ちてくる。 私が逃げたところは上も下も横も鉄板でできていてそれが、徐々に下がってきて押しつぶされる寸前になっている。このままでは完全に落ちてくるのももう時間の問題だった。 その場に残っていた大勢はもう誰もが助かりようがない。 もう身体を半分に曲げている上体で脳裏に浮かんできたのはさっき上に上っていった人たちだった。 「あの人たちについていってたら、私は助かったかもしれないのに、もう駄目だ、私はこのまま死ぬんだ・・・」 そう感じて、涙が出そうになったときにやっぱり鈴の音が聞こえてきた。 また猫が隣の部屋から障子を破って飛び込もうとしていた。 どうしてこんな夢を見たんだろう。 ふたつとも、このまま見続けていたら、きっと死んでいただろう。 そんな、心底怖い夢だった。
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