パラダイムチェンジ

2006年04月07日(金) 茂木健一郎×河合隼雄対談@朝カル

金曜日、西新宿の朝日カルチャーセンターで、脳科学者、茂木健一郎
と臨床心理学者、河合隼雄の公開対談を拝聴してきた。
タイトルは「こころと脳」

このお二人は、現在雑誌の「潮」誌で対談を続けており、その内容も
結構面白いのでご参考まで。
今回の対談でも、そのときの話題、たとえば茂木健一郎が箱庭体験を
したことなどが、触れられていて。

私にとっては、今まで著書は読んだことはあっても、初めての河合
隼雄を見る機会であり。
エピソードのいくつかは、今までに本で読んだことはあったんだけどそれより何より、やっぱり本人の口から語られると迫力が違うなあ、
なんてことを思ったのである。
いやあ、本当に実際にお会いできて、うれしかったです。

今回ホスト役の茂木先生にしても、河合先生にしても、広い空間で
彼らの声が響き渡るのが、とっても心地いい感じでした。
やっぱり声のいい人の話というのは、身に染み渡るのかもしれない。

対談のテーマでは、河合隼雄先生の「中心をそらさない」という事が
大きなテーマとして立ち上がってくる瞬間があり、その時は思わず
手帳を取り出して、メモしてしまった。

アメリカの臨床心理学者、ジョンペリー(ペリー提督の孫らしい)という人は、ふつうは治療が難しいとされる、統合失調症の治療に
おいて、ある条件を満たした患者に限るが、治療者がクライアント
と同じ空間にいて、「中心を外さない」事ができれば、そのクライ
アントを治療することが可能だという。

それと茂木健一郎先生の「クオリア」がどのように関係するのか、
など、より掘り下げた話に関しては、できれば今後のお二人の対談
や、それが本になって出版される事を期待したいと思います。

もう一つ、個人的に興味を持ったのは、聴衆の人との質疑応答の時に
河合先生が答えていた「僕は本当に大事なことは、人にはよう話し
ませんから」という事だった。

うん、そうなんだよな、と私も思ったのだが、それについては機会を
改めて次回、ということで。


 < 過去  INDEX  未来 >


harry [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加