キッシンジャーの日々
キッシンジャー



 猛省

今日も学校行ってねえ…


そんな毎日を、新年早々からやってる。


気付いたら、バイトの時間だ。


慌てて、身支度する。


原付のエンジンをかける。


「しまった!!」


こないだスピード違反でくらった罰金払ってねえよ。


…どうなるんやろ?


…まあえっか。


出頭でもなんでもしたるわ。


それよりバイトや、バイト。


中央環状線から望む夕焼けは綺麗だった。


でもそれを「綺麗だ」と味わうこともできないくらい


僕は自暴自棄になっていた。


「こんな生活はもう止めよう…」


原付に乗りながら、独りごちる。


これはもう、病気に近い。


精神病だ。


自分が勉強する前に、まずは自分を診てもらえっての。


あかん。


ここでも独白しとる。


最悪や。


こんな感じで僕はバイト先へ向かった。


客がだらだらと入ってくる。


『食器やらトレイやら、なんか少ねえなあ…』


裏に行ってみた。


ウォッシャーしているはずの店長が、背中を丸めてうたた寝していた。


『俺のオトンの歳と同じくらいの人がこんなになるまで働くなんて…』


思い知らされた。


僕がどれだけ、日常に埋もれ、周りに甘えているかということを…


意志が弱い。弱すぎる。


「また今度」


「今度こそは」


こう言い訳し続けて、どれだけ経ったろう。


いいかげん目を覚ましやがれ!!


こうやって自虐的になって、どれだけ自分をダメにしてきたろう。


もう、いいだろう?













……ここから、出発しよう。

2003年01月07日(火)
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