キッシンジャーの日々
キッシンジャー



 後日談

僕は夢を見ていた…

その夢の中で、僕は今とは違う仲間と写真展をやろうとしていた。

その夢の中で、ある女のコと僕は手を握り合った。

他の者には気付かれぬよう、しかし熱く…

いつしか僕は彼女の腰に手を回し、そして彼女の耳元でひっそりとこう言った。


「大好きだよ」


・・・・・・・・
その音に気付いたとき、虫でも鳴いてるのかと思った。

耳元にまで響く、劈くような音。


『もう!何よ!しつこいわね!!』


僕はしつこくつきまとう男を振り払おうとする女のように腕を空中でブンブン振った。


…寝ぼけていた。


薄々と目が開かれる。

はっと気付く。机の上に手を伸ばす。

叩く。


「!!ヂリリリリリリリッ!!!!!!…ッチン…」


再び静寂が訪れた。

僕は身を起こした。

針を見る。

九時だった。


「……はああぁぁ……」


僕は溜め息をついた。


なんかすっげえイイ感じだったのになあ・・・


そういう溜め息だった・・・



そんな物思いに耽ってる場合じゃない。

講座の仲間との勉強会まであと一時間しかないのだ。

それなのに僕ときたら、まだレジュメを書いていないのだ。


昨晩の酒がまだ抜けてない体を少しずつ動かして、のそのそと準備を始めた。

九時にしては、すぐそばにある保育園からいつものように声が聞こえない。

なんでだ?


そこに突如一件のメールがケイタイに入ってきた。

「勉強会はいつもの教室でやってます」


そうか。いつものとこか。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ん?


やってます、だ?


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・何時だよ?


僕はテレビの上にある時計に目をやった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんで、11時なんだよ!!!


僕の目覚まし時計は二時間遅れていたのだった・・・



授業をサボって何をしてたのか。

控え室で『三国志』読んでたんだよ!

いいじゃん、別に。

昼の1時回ったのに、まだ抜けてねぇんだよ、酒が!!


ああ、そう言えばこないだこんな時のためにサクロンS錠買ったんだっけ、俺。


・・・・・・・・・・・・・・飲まなきゃ意味ないじゃん!!!


まあいいや。

バイト行こ。



バイト終了。

友達に電話する。


僕:「よう、あの後どうなったん?」

友達:「結局途中で切り上げた。それより今から飲みに来いや」

僕:「おう、行く行く」


・・・・・・・・・・・・昨日飲んだばっかで二日酔いだったくせに

即答すんなっての!!!!

俺のバカ!!!



そんなわけで、僕は今(現在1月17日午前1時回ったとこ)から友達のとこへ飲みに行くのです・・・



あ、そういやこないだ

「生きることは死ぬまでの暇つぶしである/と誰かが言っていた」

と書いたが、誰かが判明。


斎藤和義だった。

『自由になりたい』とかって唄ってる曲のなかで

「生きることなんて死ぬまでの暇つぶしさ!」

って叫んでた。

何気に気分が良い。

う〜ン、良いぞぅ(^o^)

2003年01月16日(木)
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