| 2002年12月30日(月) |
銀行最後の営業日〜頑張れ中小企業の社長さん |
今日は、今年最後の銀行営業日だ。昨年の今日は、23年間経営した旅行会社の存亡をかけ、大手旅行会社と最後の攻防に負け、寒空の夜道を傷心で帰ってきたっけ。23年間、6店舗年間売上12億円まで育てた会社が、崩れ去る瞬間だった。交渉は、取引で優位にたつ大手主導ですすめられ、当方の顧問弁護士はその状況を”犬伏社長は、これ以上、人としての尊厳を傷つけられてまで会社の存亡を望まなかった。それほどまでに、大手の金に対する執着は凄かった”と、、他の債権者への説明文で述べている。まあ、海外テロの影響による売上減であり、23年間に100億円もこの大手旅行社に支払ったという関係のわりには、随分と言いたい放題いってくれたもんだ。残った債権の額から、弁護士からは、自己破産で再出発をすすめられたが、なんとしても返済することにした。昨年の今頃は、そうであっても、毎日、怖いお兄さんが、自宅に借金とりにくるのでは、と、内心ビクビクしていたもんだ。しかしながら、借りていたのは、まともな金融機関と、リース会社だったので、”怖いお兄さん”はこなかった。12社あった債権者とは、裁判での和解、任意整理なでで、すでに10社と返済についての協議が終わり、返済しており、残り2社も、もう少しで決着する。今日は、小さくなっていまったわが社の支払日。給料、仕入れ、その他を払ったら、1000円余りが残った。千円しか、と思うべきか、いまどき千円も黒字と、喜ぶべきか。経営者は、すべからく後者であるべきだ、と、この1年の経験で思った。多分、この月末、金繰りで必死の経営者も多いだろう。そうなると、顔も暗くなり、家族や従業員とも喧嘩が絶えなくなり、状況はよりいっそう悪くなる。いらいらしても、ほがらかでも借金の額が変わらないのなら、ほがらかでいよう、と、昨年の今日決めた。会社を閉めたのに、やけに明るいもんだから、周囲からは、”計画倒産では”といわれた。まあ、本人は結構、内心心配していたのだが…ほがらかだから、幸せなのか、幸せだから、ほがらかなのか。こいつは、絶対に前者だ。この1年、助けてくださった多くの友人、知人、各機間の皆さん、そして、嫌味でなく、こんな機会を与えてくれた大手旅行社支店長以下管理職の皆さん、ありがとう!おかげで、元気です。日本中の中小企業の社長さん!頑張れ!悩んだり、苦しんだら、その倍、明るくすると、解決の糸口が見えるかも。それでもダメならメールください。一緒に考えましょ! (ちなみに、上述の大手旅行社とは、東京地方裁判所において和解が成立し、6000万円の債務を大幅減額のうえ、15年間で弁済することになった。)
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