2003年03月22日(土) |
ローザンヌバレエコンクール |
久しぶりに全編通して観ました。 以前は出場者の演目中に辛口解説が入ったのに、それがなくてちょっと寂しい…と思っていたら、「後でまとめて」になったんですね。 アジア系の出場者も増えて、女の子は特に韓国がすばらしい。でも、控え室での映像を見ると、ヨーロッパの少年少女はビジュアルが違うんですねー。これはもう、西洋に対する憧れですから仕方ないのかもしれませんが、「これぞフェアリー」みたいな少女にうっとり。踊ると「あらら…」って子も中にはいましたが(苦笑) 古典とコンテンポラリー(現代舞踊)を一つずつ二回踊れるんですが、古典は形がわかりきっているから、優劣はっきりでるんですよね。丁寧に踊りすぎると音楽に遅れたり、緊張でピルエットの軸がズレたり…。 そんな中、「俺を見て!」オーラを目いっぱい発していた、金髪の美少年が今回の一位でした。 古典の「海賊」では、「少しの失敗なんか、気にしない、気にしない、俺の魅力でカバーする」みたいなイキオイで踊りきりましたし、さらに彼のすごいところは、コンテンポラリーとはいえ、ほぼ全曲タップを踊っちゃってるところ。 批評家絶賛の理由は、「リラックスしてまるで、自分の部屋で踊っているかのように、楽しそう」。確かにこちらはノーミス。全体的にコンテンポラリーの方が皆自由に踊れる分、個性が発揮できて良いみたいです。失敗すると目も当てられませんが。 二位が中国の少年(彼の技術は素晴らしかった)、三位が日本の少年、少女たちは今ひとつ元気がなかったかも。 蛇足ですが、日本人がコンクールでジゼル踊るのはちょっといただけないと思いましたね。 ところで、「今までの受賞者」というコーナーで必ず放送される熊川くん。毎年、出場者の技術の向上が言われる中、今を持って受賞時の彼のレベルはさらに高みの極みです。 今回同じドンキホーテを踊った人もすごく良くて、会場から「ブラボー」の声も上がっていたけれど、明らかに違うんですよ。身体の軽さと身のこなしの余裕さ加減が…。 そして、しみじみと、このコンクールの一位は、「俺様」なアピールが高い人なのだと思いました。
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