2003年06月28日(土) |
やはりコメディは良い! |
オチがわかっていても、何回見てもあきない舞台というのは本当に楽しいです。 今回の「ボーイングボーイング」は、今までの中でも一、ニを争うくらい面白い舞台でした。(ちなみに競っているのは、森光子主演の「花も嵐も」です) 久しぶりに会う友人ロベールが訪ねてきた日は、朝はジャネット(アメリカ)、昼はジャクリーン(フランス)、夜はジュティス(ドイツ)と、ただでさえたてこんでいた日でした。 最初のスケジュール変更はドイツ。一度19時から23時になり、それが、18時には到着。ベルナールは23時の連絡を受けた時点で、フランスを送りに、部屋を出ていました。 ドイツの相手をしていたロベールは彼女を気に入り、誘惑しますが、かえって怒らせて部屋に閉じこもってしまいます。そこへ、フランスが予定変更でベルナールと共に帰宅。
最も好きなシーンがここです。 何とかごまかそうとするロベールの必死さがたまりません。ドイツがいること気がつかないベルナールに「僕は君が思っている以上に、良い友人だぞ!」外での夕食&宿泊を勧め「彼女のためだ。そして、君のためでもある」ようやくフランスを2階に追いやり、ベルナールにドイツの予定変更を告げると、ベルナールはのん気に「で、何時?」 少し頭に来たロベールがマネして 「何時〜?」 「何時?」(ベ) 「もう来てるよっ!部屋にいる!」(ロ) 「何で早く言わないんだよ」 「言えるか、あの人(=フランス)の前で! 僕が外に行けって言ってるのに、人の気も知らないで。もう知らない、僕はホテルに行く。あとは一人でなんとかしろ」 「そんな、汚いぞ」 「き〜た〜な〜い〜!?」 「悪かった、謝るから」 「心から?」 「心から」(90度に頭を下げて) 「じゃ、良いよ!」 「ありがと、で、これからどうしたら良い?」
二枚目であるはずのベルナールが、あたふたとするのが、また可笑しくて。それなのに、おいおいっていうセリフが多いのも楽しいところです。 「楽しみにはスリルが付物だろ」「た〜まんないよね、この状況」(ロベールとベルタからボカッ!)
途中からは二人の関係にも変化が出てきて、フランスとアメリカをどうにかやり過ごした後、「あーもうバレる」と、クッション抱えて転がるベルナールに対して、ロベールはといえば、 「落ち着け。まだ、ドイツが帰ってくる」 「あっちが行ったからこっちを風呂に入れて…、ああ! こんな能力ばかりついたって…」 と、すっかり染まってきてしまいます。
ベルタのセリフで共感したのは、アメリカに「留守の間この坊や(=ベルナール)を頼むわ」と言われ、 「いいえ旦那様は、とても私の手には負える坊やではありません」や、(しばらく住むというロベールに)「悪いことは言いません。ここはまともな人間の住むところではありません。あなた様のためです」 と、そして口癖「お給料3倍頂きませんと、割に合いません」 最後にはとうとうキレて荷物をまとめ、「お暇させて頂きます」「ベルタ〜」(肩をもむベルナールに)「ベルタ〜と申されましても」結局給料アップを取りつけ、仕事も減らし、万々歳の彼女がとても可愛かった。
再演したらキャストが変わっても、ぜひまた観に行きたいですね。
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