翠の日記

2010年12月02日(木) 『WinterPictureBook2010〜まってる。』

 1年ぶりの辛島美登里さんです。
 小山薫堂
の翻訳絵本『まってる』のストーリーにそって歌を歌うというコンサートです。
 バックスクリーンには絵本のイラストが映し出されて、「誰かと繋がってる糸」がにょろにょろと動いたりします。
 斉藤由貴ちゃんのナレーションは、ちょっととぼけた感と繊細なガラス細工の狭間でゆらゆら…本当に絶妙でした。

 本編が、「おにいちゃんって呼ばれる日をまってる」から始まったので、バカな私はおたく脳がどきどきしたりしました(笑)

 「〜をまってる」のフレーズとともに、お料理を待ってたり(土曜日のタマネギとか)、クリスマスにサンタさんを待ってたり(この辺でクリスマスソング少々)、彼女とデートしたり…本当に見事にストーリーと歌が合っていてしてました。
 あまりに感動して泣きそうになったのは、jamminZeb(20代男性の
コーラスグループ)と美登里さんの「スカボロフェア」
彼女を残して戦争に行き、怪我をおった病室で点滴を受けてる絵がスクリーンに映って、そこに、
「戦争が終わるのを まってる」
文字が映し出されて、映画のエンディング!? 心境を絵で表すなら滂沱の涙です。
 「瑠璃色の地球」から「あなたの愛になりたい」「虹の地球」と普遍的な愛の歌が続いて、世界は愛にあふれだしますよ。
 ここで一部が終了です。休憩をはさんで二部。

 結婚して〜新しい命が誕生して〜妻が病になって〜
 ここの「愛すること」も素晴らしかった。歌詞が「愛が生まれてそして死に絶えるまで時間はどのくらい〜」から始まるので余計に胸に訴えるものがあります。

 「ありがとう さようなら と いうときを …… 」

 ここの「まってる」とは思えないんだなぁという …… の重み!

 妻が亡くなっても時は過ぎて、春をまって、子供の報告をまって(孫誕生)、時間は繋がっているので「Keep on “Keeping on”」がしっくりと合います。「夕映え」はCDも子供のコーラスが入っているので、舞台では聖歌隊の合唱が加わわります。

 本構成が終わって、アンコール…も、二部構成…いや、三部構成?長かった。
 訳者の小山薫堂さんが舞台に呼ばれて「観ていて、辛島さんのために訳したと思いました」という感想を述べていました。同感です。本当に全編を通して話と曲がしっくりしていました。
 久しぶりに「サイレントイブ」の弾き語りで終わりかな〜と思ったら、やっぱり最後の最後は聖歌隊と一緒に「ララバイ」(9.11を踏まえて作った平和を願う歌)
 聖歌隊と共演するときは、もう、これで決まりってことを再認識したコンサートでした。


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