いっしょくんの日記

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2002年08月03日(土)  おばあちゃんと花火

 
 数日前 兄から電話が入った
 花火大会のお誘い・・・
 二つ返事でお邪魔する事にした
 めずらしい・・・はじめて誘われた
 なるほど・・・条件がついていた
 「ばあちゃんを連れて来てくれ」

 私は幼ないころずっと兄とは仲が悪かった
 お互い大人になってから
 しらない事を聞きあったり
 助言しあうようになり
 普通に話せるようになっていった
 その兄が 私たちの祖母を
 花火に連れ出したいと言う
 祖母は88歳 だいぶ体が弱ってきていた
 花火が一望できるマンションに住む兄が
 新築するので そこでの花火は今年が最後になる
 ぜひ 祖母に見せたい と言うのだ
 はじめは
 「そういうことだから あとはお前が何とかしてくれ」
 ということだった
 それじゃあつまらない・・・兄も巻き込んでしまおう
 兄にはまず 今の祖母の体調から知ってもらうように頼んだ
 兄の家に 座りやすい椅子と 横になれるスペースを作ってもらう
 そして 今日の午前中 兄が話をつけることにする
 午後私が迎えに行くと 祖母に伝えるように
 兄が引っ越すから 花火は最後になるということをわかってもらう
 兄は驚くほど素直に 「わかった そうしてみる」
 と承諾した
 よほど 実現したいのだろう
 気持ちが伝わってくる

 午前中兄から電話があった
 「話を通してなかったのかぁ?」
 と驚きの声
 前もって話すと 気になって混乱してしまうから
 「あぁ・・・なるほどね」
 祖母のことで 話し合えることが嬉しかった
 こんな風に 兄と話せる時が来るなんて・・・

 午後迎えに行くと
 祖母は遠慮がちに断わりの言葉をならべた
 そうしながらも 着替える手が動き始めた
 行く気持ちになってる!
 さぁさぁ!!気がかわらないうちに
 着替えを手伝い 車に乗せた
 こちら大成功です!兄に連絡した
 「もぉ〜?はやすぎ〜」
 文句をいわなーい!
 私だって気が気じゃない
 連れて行くまでは ハラハラドキドキなの
 それに 道路がすいているうちにね
 「はーい」

 花火は素晴らしかった
 今まで見たこともないものが多かった
 中でも・・・ドラえもんらしきもの
 確かにあれは・・・ドラえもんだった
 ハートや星型まであった

 祖母は手を叩き 歓声を上げた
 兄のおごりのお寿司を食べて
 私の焼いたケーキを食べて
 涙を流して喜んでくれた
 
 両養子の両親のため
 私たちには 祖父母が3人ずついた
 子供心に人よりも祖父母が多いことは自慢だった
 一人欠け・・・また1人・・・
 この年になって 悲しみが人よりも多い事が辛い
 
 最後に祖母が残った
 血のつながりこそないが
 私にとってとても大きな存在
 失なうことが こわい・・・

 兄の純粋な気持ちに触れ
 祖母との時間をもっともっと大切にしなくてはと感じた
 別れの辛さと向き合う時もそう遠くはないだろう・・・

 
     大切な人

   母が仕事に出ると 

   祖母は母になった

   私が熱を出すと

   透明のりんごジュースを買ってきてくれた

   私が転ぶと

   おでこのこぶには気がつかず

   無傷のひざをさすった

   私が歌うと

   涙を流していい歌だと言った

   私がお菓子を作ると

   どこのお店よりおいしいと言ってくれた

   新しい服を見せると

   お姫様みたいだと言った

   
   こんなに小さくなって

   こんなに細くなって

   
   言葉がかけられなかった

   泣いてしまいそうだから

   楽しい時に

   泣いてしまいそうだから


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