今日は担当のYさんが入院したので 仕事を早く切り上げてきました 色々と用を済ませて 様子を見に行きました 「来てくれたの!そうかぁ よかったよかった」 元気そうです 施設での様子から想像すると 「家に帰りたい」と 大騒ぎするのではと思っていました ところがとても穏やかに落ち着いているのです 私の母に様子を話すと いかに隣のNさんが重たい存在だったかっていうことじゃない? ・・・なるほど それは頷ける話です 毎日部屋に入ってきてソファーの隣に座り 「あんたは馬鹿だ」「社会性がない」「困ったおばあさんね」 と 言い続けられたら おかしくもなります それをぶちまけないだけ Yさんはできた人なのだと思います 「ここは1人だし寂しいよ」 という顔にも おだやかな笑顔が見られます 私の話に良く笑うし わからないことを繰り返し要求したりしません 大好きな黒砂糖のかけらを こっそり部屋から持っていったのですが すぐに食べたいと口に入れたのですが 「○○さん(私)と話したいから」 とすぐに口から出して置きました 『あ・・ありがとうごめんね』 施設では考えられない心の交流です 『口が寂しくなったら食べてね それはそうと 入れ歯はどうしてるの?』 「ここに来てから一度もしてない・・」 『え・・・昨日の朝からって言うことね?』 うーん さてどうしようかな コップがないし 横になっているから吸い飲みでもないとね・・・ 吸い飲みは看護士さんに頼み借りました 飲料水は・・・照灯台にポカリを置いてきたと言ってたっけ それを使おうとYさんと決めました 入れ歯をはずしてもらい 給湯室でささっと洗い ティッシュで磨きました 思ったより綺麗です ポリグリップを塗り 自分で入れてもらいました このあたりは 3年間の積み重ねです あっという間に綺麗になり 「あぁ・・・さっぱりした」 と言ってくれました これも初めて聞いた言葉です 『さっぱりしたね』『すっきりしたでしょう?』 と こちらから促しても言ったことがなかった言葉 これが 本来のYさんなのかもしれない そう思ったら 今までとは違った思いが湧いて来ました 「治るやろか・・・」 『うん!!もちろん 治そうね Yさんは根性があって努力するから 絶対に歩けるようになるよ 私がみてきた人たちもそうだったから 退院したら一緒に頑張ろうね』 「・・・よかった・・よかった・・・ 涙が出るわ・・・」 『そんなそんな Yさんらしくないよ まずは手術が上手くいくことを考えようね 次のことはまたその時に考えよう!』 「・・・そやな」 本当に Yさんという人の心が見え始めた気がします どちらのYさんも 今を生きるのに大切な人格です どちらも大事にしなくてはいけないですね・・・
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