夕方 洗濯物を取り込んでいたら その中に セミがくっついていました セミって ちっとも怖くなくて 蜘蛛からしたらかわいいものです 子供が小さいときは 虫かご一杯にして 「佃煮にしたら美味いぞ」 と 向かいのおじいちゃんに からかわれたりしました 素手でとれていたのに・・・ 久しぶりにみるセミは 巨大に見えて やけに力強く感じられるのです ぶりりりりり・・・・っと 部屋を一回り飛ぶと ピタット壁にくっつきました 壁にくっついたらそう暴れる性質ではないので とにかく私も気を沈めて どうしてくれようか・・・と バタバタしていると ココアが大興奮して にゃーにゃーにゃーにゃー (僕にくれーーー僕んだーーくれくれーー) と にゃひにゃひ大騒ぎです これ ココアにあげたらバラバラ事件でしょう? ぜーーーったいに嫌だ!! 台所にビニール袋を取りに行き セミの上からふわっと振りかざすと 私の思惑通りに上へ飛び ビニールにバッチリおさまりました 『うしし 軽い軽い まだまだセミが捕れるぞ』 と ビニールは片手にもう片方の手は腰に満足です ココアはそのビニールに飛びついてきて にゃおにゃおにゃおにゃおーーー (ずるいずるいずるーーーい くれーーー!) 狂ったようにピョンピョン飛びついてきます 『これはそちにはやらぬ』 時代劇マイブームな私の台詞 窓から腕だけ出して 戻ってこないように気をつけながら ビニールをバタバタ・・・・ (実はやっぱりちょっと怖い・・・・) あまりの振られように 立派なセミも目が回ったようで じじぃーーーっと飛ばず ぼてっという音が暗闇から聞こえてきました 『よし 逃げた逃げた!』(=振り落とされた) ココアがぶーぶー文句をいっていましたが 『まぁよいではないか!』 と とてもいいことをしたような気になれた 出来事なのでした
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