あまおと、あまあし
あまおと、あまあし
 思い出がたり 2002年03月27日(水)

自分は何処へ行きたいのか。
現実のどこか、ではなくて。

誰かを守るために戦うなんて甘い夢は決して、決して見ることはないだろう。
この先、永遠に。
そもそも、それは「夢」なのだと思う。
誰かのために生きる。
自分の生命が、誰かのために存在する。
それは多分、人が見る最高の夢なのだと。

夢はとうに捨てた。
誰かを自分の生命よりも大事に思えるようになりたいと
もう少し欲張りに
地球上に生きる全ての生命を
愛したいなどと
大それた夢を求めた過去もあるのだけど。
あはは。
馬鹿だね。
……と、笑っちゃうような日々だった。
今、私の目の前にある未来、確定的な未来は「死」で。
そいつの前では、どんな悪あがきも無駄なのだろうと思う。
生きて、成長して、衰えて、終わる。
そこへどんな意味づけをすることも可能なのだけれど。
意味づけをしなければ、それはあまりに空しいものに見えるのだろうけれど。
人は、生まれて、死ぬ。
動物も植物、生まれて、死ぬ。
人以外は、必死に子孫を残そうと努力して、死ぬ。
私は、何も生み出さずに、死ぬ。
そこにはどんな意味も価値もない。


どこへ、行く?
……どこへ、行きたい?

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 著者 : 和禾  Home : 雨渡宮  図案 : maybe