あまおと、あまあし
あまおと、あまあし
 2002年12月20日(金)


さみしさの、重み、を
はかりたがって、いる、君の、手の

雪原はどこまでも明るい
夜の光源はどこかに隠れているというのに
梢についたまま萎れた柿の実も
枝の先で膨らむ桜の蕾もはっきりと見える
常ならば隠されているものを
明らかにする幽かで確かな輝きは
あるけれど無い月の国の昔語りのようだ

さみしさの、重み、は、
てのひらの、くぼみ、を、満たす
雪の、あかり、ほど

あるけれど、ない、見えるけど、見えない
今宵の鳥の、夢路ほど



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 著者 : 和禾  Home : 雨渡宮  図案 : maybe