あまおと、あまあし
あまおと、あまあし
 2003年12月30日(火)


のようなもの が私の部屋へ来てもう五日になった
のようなもの は大掃除の手伝いもせずにコタツで丸くなっている
のようなもの の、声のようなもの は鼻歌を歌っている ようだ

の、ようなもの を拾ってしまったのは単純に衝動で
の、ようなもの は感謝をしているそぶりもみせない
の、ようなもの の濡れた毛を乾かしながら
の、ようなもの の、感情のようなもの について考えてみたりする

の、ようなもの は喋らない
の、ようなもの は語らない
の、ようなもの は歩かない
の、ようなもの はでも いつか 出て行ってしまう
の、ような、もの。

の、ような、もの、は、だけど、ときどき、わらう、から
の、ような、もの、は、きらい
の、ような、もの、が、きらい
の、ような、もの、は、きれい
の、ような、もの、は、
の、ような、もの、は

この街では のようなもの を幾つ冷蔵庫に収めるかが
豊かさの基準になっているのに
私は未だに のようなもの を押し込むことができない
のようなもの が 時々 わらうような 気がするから



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 著者 : 和禾  Home : 雨渡宮  図案 : maybe