あまおと、あまあし
あまおと、あまあし
 2004年01月27日(火)


鐘の音が
排水溝の内側で鳴り響いている
ラタタタン ルタタタン
凍りつくだろう窓枠に
過ぎた夜の気配

線分の内側は領土で
外側には不確定な明日がある
男達はただ真っ直ぐに行進する
線分を足跡で踏み固め
己を確定するために

靴音は高らか
しかしその歌は幽かだ

いつか流されてしまうものならば
ただ一滴の氾濫を起こそう
柔らかな場所から、どこか、遠くへ
丸めた表面をひといきに解き

ほら、と招く手の上に
まん丸な あな
福音はそこから聞こえてくるのだ






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 著者 : 和禾  Home : 雨渡宮  図案 : maybe