デコラのひとりごと。
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2006年04月21日(金) |
陣痛→出産=4月18日のこと。2 |
お昼過ぎ頃。 分娩室に移動。 そこからの記憶は曖昧だ。 時間がどれだけ過ぎたのかもよくわかってなかったと思う。 ただひたすら痛みとの戦い。終わりが見えなくて絶望的な気分にもなる。 陣痛の合間には、ものすごい睡魔に襲われて意識朦朧。 痛みがくると、のたうちまわって「痛い、痛い」と叫ぶ。 途中、何度も「帝王切開にしてください!」とか「もう生むのやめます!」とか叫びたくなった。 (もちろん、叫ばなかったけど。叫ばなくてよかった) 看護学生さんがついてたのだけど、おっかなびっくりで腰をさするので全然効果がなく 理性とかそういったものがぶっとんでた私は思わず 「慣れてる方に代わってくださいっ!!」と言ってしまう。(ごめんなさい) でもその学生さん、私が痛みに耐えてる間ずっと手を握っていてくれたり 本当にすごくいい子でした。ありがとう。 ところで陣痛の時って、尾骶骨のあたりとかお尻の穴を 力いっぱいおさえてもらうとすごく楽になるんです。 ベテランの助産師さんなどはツボをわかってらっしゃるので、すごく助かりました。 ずっとずっと長い時間、痛みがくるたびにさすったり押さえたり大変だっただろうな。 なんだかもう、今回の出産、たくさんの人にお世話になった気がして 本当に本当に感謝なのです。 そんなこんなで時間はどんどん過ぎるのに、 お産はなかなか進まなくて陣痛だけが強くなってく状態。 陣痛促進剤を強めたり、途中なにかよくわからない錠剤の薬を2度ほど飲まされたり。 本気でくじけそうだったけど、助産師さんの言葉。 「子宮は疲れてきてるのに、赤ちゃんはものすごく元気だよ!」 そっかぁ。私は今、赤ちゃんを産もうとしてるんだよね。 当たり前のことすら忘れかけてた過酷な状況。 でも痛くて辛いだけじゃない。もうすぐ赤ちゃんに会えるんだ。
午後3時半頃には、たぶん「いきみ」に入ってたと思う。 分娩台に横向きに寝たまま、助産師さんの声掛けに合わせていきむ。 「もう赤ちゃんの頭がそこまできてるよ。自分でさわってみない?」 助産師さんにそう言われたけど、そんな元気はなくて。 体を起こしたり手を伸ばしたりする体力も気力も残ってなかった。
4時前頃に、鹿児島よりダンナが到着。 と同時に分娩台に足を乗せる体勢に入る。 本当は立会い出産を希望してたんだけど、 もうあんまり見られたくない気分になっててダンナには外に出てもらった。 出る間際に「がんばれよ」と頭をなでてもらう。 そこからは、あっというまに感じた。 息を深く吸って、思いっきりいきむ。 そんなにたくさんの回数はいきまなかったと思う。 いきむと同時に助産師さんが私のお腹をおさえて、 赤ちゃんが出るのを手伝ってくれた。 分娩室には先生と助産師さんたちと看護師さんたちと ・・・すごくたくさんの人がいるのに気づいた。 うわぁ。こんなにたくさんの人が私の出産を手伝ってくれてるんだぁ。 ぼんやりした頭で思う。 そして。 ツルン。と赤ちゃんが出てきて、頭真っ白。 「オギャア!」という元気な産声。 看護学生さんが涙ぐんで「おめでとうございます!」と言ってくれた。 先生や看護師さん助産師さんが笑顔で「頑張ったね!」と褒めてくれた。 私は、というと感動とかナミダとかそういったことよりなによりも ただただ、長かった「痛み」から解放されたことにホッとして 体中の力が抜けてゆくのを感じていたのだった。
decora
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