台所のすみっちょ...風子

 

 

にいがた日和。〜赤いベンツでコソコソと - 2002年08月31日(土)

新潟滞在も一週間を超えると、

友人たちの盆休みもすっかり終わってしまい、

暇なヤツなんて誰もいやしない。

どーせ私は万年日曜日女。

なので、一人で出掛けるしかない。

しかし、東京みたいに地下鉄が蜘蛛の巣のように

張り巡らされているワケでも、バスが都心の電車なみに

来るわけでもないので、車がない私には

ひじょーに不便な土地。

もっとも、道で誰かに車あげる!なんて突然言われても

ペーパーなので困るけどね。

そんな時、私を助けてくれるもの。

それが、母親がいつも行動を供にしている赤いベンツ。

色が赤いことから、わが実家では”赤いベンツ”

と呼ばれてる自転車だ。

おちゃめと思わせといて実は悲しいネーミング。

な〜んだチャリンコかよ!なんて言っちゃイヤ。

そんじょそこらの自転車と一緒にしてはいけない。

だってサドルが信じられないぐらい低い。

身長150弱の母親には持ってこいだが、

約(笑)160センチの私にはいくらなんでも低すぎる。

去年の夏には、高いかかとのミュールでうっかり

こいでいたら、ガガガガ、、、と、かかとが地面に

つっかえて、コケそうになったではないか。

おまけに、ひとたびまたげば、もう私は猿状態。

サドルが低いので、自転車のハンドルを持つ手が通常

よりやや上に挙がってしまい、その恰好はまるで手を挙げて

モンキーうっき〜〜〜と叫ぶオラウータン。

じゃあ、上げて調節すればいいんじゃない?とも思われる

が、父親が工具でしっかり固定してしまって、私が何度

挑戦してものれんに腕押し、ぬかに釘。

意地でも直そうとして爪を折ってしまったこともある。

クソ〜〜。

なので、そのまま乗っている。

歩きよりマシと乗っている。

化粧でそこそこ顔を整え、洋服もお出かけ服に身を

つつみ、仕草はまるでオラウータン。

コソコソ、チャリチャリ、コソコソ、チャリチャリと

こげばこぐほど恥ずかしい。

炎天下の中、暑さとコッパズカシさで、顔から体から

すっかり赤く火照り、どこまで自転車?どっから人間?

と堺のない一つの赤い物体となって、

新潟の道をゆくのだった。




          にいがた日和 おしまい。


...




My追加

 

 

 

 

INDEX
past  will

Mail