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ウタちゃんと私 - 2002年09月22日(日) ウタちゃんと私 私は昔っから、世の中でキャーキャー騒がれて いるモノに対しては、まったくと言って良いほど、 興味を引かれない女であった。 もし、今私に子供がいて、昼下がりにママ友達と お茶かなんかしながらお喋りをしても、 ママさん達に人気の仮面ライダーアギトの主役の 青年やら、NHKの歌のお兄さんの話を出された日には、 きっと話についていけず「話の弾まない○○ちゃんのお母さん」 と思われること間違いナシだろう。 なので、この夏、多摩川に”こんにちは”したタマちゃんにも、 さして、特別な感情も湧かなかったワケである。 タマちゃんが目撃されたあたりは、私はちょうどお盆の帰省中。 東京にいる時はテレビが友達の私ではあるが、 帰省中は結構忙しかったので、タマちゃんのことは東京にいる旦那から 「多摩川にアザラシが出たんだよ〜」 と電話で聞いて初めて知ったのであった。 「大人気者になっている!」 そう聞いて、そこまで言うのなら話のタネにと思い、 次の日早速ワイドショーで確認。 が、テレビに映し出された彼の顔を見て驚いた。 顔が北島三郎の鼻に水戸黄門の髭を持つ、若いんだか 年寄りなんだか判別不可能なモノだったからだ。 ”タマちゃん”と言うよりは、 まるで”タマ之介”又は”タマ左右衛門”。 しかし、癒される!可愛い!と大人気者のタマちゃんを前に 誰に心を読まれているワケでもないのに 「ゲッ!可愛くない!じいさん面じゃん!」 と言い切ってしまうのは気が引ける。 しかも、「動物好き」と普段から言ってはばからないこの私。 可愛いに違いない・・・。可愛いのだろう・・・。 可愛いいかぁ〜?? もう、心の中で大葛藤。 結局、誰にもこの気持ちをうち明ける事なく、日々は過ぎて 行ったのであった。 そう、私はこのようなモヤモヤした気持ち、同じような感覚を 過去にも経験したことがある。 それは、ラッコ。 ラッコが世間で人気者になり、サンシャイン水族館に生ラッコ を初めて見に行って、顔の愛らしさとは全然つながらないその 異様なまでの長い胴体に唖然とさせられたのであった。 「ラッコとはこんなに胴が長かったのか・・・」 私が時折目にするマンガやキャラクターデザインとは大違い。 テレビに映っていたその映像はお腹だけ出して、 カンカンと貝を割る可愛らしいもの。 水面下にあんな胴が隠されていたとは・・・。 サンシャインのデカイ水槽でウミヘビのようにクネクネと泳ぐ ラッコを見ては、 可愛いに違いない・・・。 きっと可愛いのだろう・・・。 可愛いかぁ〜???とこの時も自分に問いかけて いたのだった。 先日ウタちゃんが宮城県の歌津川に”こんにちは”した。 またもや、旦那からの情報であった。 いや〜、またタマ之介、タマ左右衛門クラスでしょ〜と 24時間ニュースでチェックしてみる。 「ゲ!可愛い!かっわいい〜〜!」 ビックリした。 鼻の穴のサイズも普通なら、髭もあることはあるが黄門ではない。 こうでなくっちゃ!! 今度は自分の気持ちを、胸をはって堂々と言えるかと思うと、 なんか晴れ晴れする私であった。 おしまい。 ...
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