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母という役割 - 2004年10月15日(金) 高校時代の私は ちょっとだけ髪が茶色でくるくるしていて ちょっとだけ制服のスカートの丈が長くて ちょっとだけぺちゃんこの学生鞄を持っている女の子だった。 ある日、学校の近くのバス停で、 友達と喋りながらバス待ちをしていると、前から歩いて来る母を偶然目にした。 「お母さん!」 私は声をかけた。 すると母は 「どちら様でしょ?」 といった感じで、無言で私の横を通り過ぎて行った。 どうしたことかと思って、家に帰り母に問いただすと 「だって、あんな格好している子が娘だなんて恥かしくって!」 と逆にすごい剣幕で叱られた。 あんまりだと思った。 今日、帰り道、家の近所で自転車に乗った親子を見かけた。 娘とその母親と思しき女性2人である。 彼女らは横2列に並んで走り、完全に歩道を塞いでいた。 娘は明らかに未成年ふうで、自転車をヨロヨロこぎながら ハンドルを握る片方の手には火のついたタバコ。 母親は前のかごに犬を入れていた。 犬はいつもそうしてもらっているのだろう。 運んでもらうのが、当たり前だワンという表情だった。 タバコは座って吸うもの! 犬は歩かせるもの! 自転車は縦一列で! そういうことは、いい大人である母親がまずきちっと 娘にも犬にも諭さなければいけない。 私は今になって、 娘を無視したあの時の母の態度を 正解だったと思う。 おしまい。 ...
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