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私は高校時代から某ファーストフードでアルバイトを始めました。 いわゆる「接客業」、もしくは「サービス業」と呼ばれる職種です。
まず最初に何を習うかと云えば、 身だしなみと笑顔です。 それから業務にまつわるアレコレを実習していくのです。
私はその仕事が好きでした。自分に向いているとも確信しました。 だから高校を卒業と同時に社員として就職しました。 (第一志望の試験には見事に落とされてしまったと云うのも理由なんですが)
それからは店舗運営に携わる仕事です。 私の一番の仕事は「アルバイト生の教育」でした。 新人アルバイトは勿論のこと、現在働いてくれているバイトの子の スキルアップも必需でした。
大手のファーストフードやファミレスで働いたことがある人はお解りでしょうが 教育はそれなりにシステム化されていて、ステップを踏んでいけばある程度の レベルにまで達することができるようになっていました。
だけど、なぜかしら人によって「差」が生じるのです。 その人の持つ特性も、性格もあるでしょう。 でも一番大きな要因は「本人の自覚とやる気」です。
就職して何年か過ぎた頃から、他店舗のバイト生も集めて講習会なるものを 開催させてもらいました。講師は二人、先輩の女子社員と私でした。 そこで徹底的に指導したのが「笑顔」です。 バイトを始めたばかりの新人さんから、勤続10年のパートさんまで スキルに差がある方の集合でしたが、なによりの優先事項は 「笑顔」を置いては他なりません。
マクドナルドのプライスカードにも「スマイル ¥0」とありますが (私はマックの社員ではありませんでした)、笑顔は平等にどのお客様にも 差し上げねばならない原価0円の商品です。
人間は喜怒哀楽のある動物で、嬉しい時も悲しい時もあります。 が、どんな状態においても勤務中は「笑顔」で居て貰わなければいけません。 はっきり書きましょう。
笑顔は訓練です。
悲しくても笑えます。これは訓練次第です。 忙しくても笑えます。これも訓練次第です。 嬉しくても笑えます。これは自然と湧き出ます。 そして、怒っていても笑えます。 これが一番難しい。 だけどできます。必ずできます。プロならば・・・
確かに本来の心の底からの笑顔ではないかもしれない。 でも形からでいいのです。まずは笑顔の形を作る。 そして後から心を含ませていく。
鏡に向かって笑って下さい。 口元は「い」いらっしゃいませの「い」 目に力を込める。(最近は目力と云う言葉が流行ってますね) 目尻を下げる。と云うことは頬が自然と上がります。
さあこれで出来上がり。 まずは形からでいいのです。
なぜ笑顔を差し上げるかって それはお客様が下さる代金が、私達のお給料として支払われている以上 私達は、最高に良い物を良い状態で提供したい。と思っているからです。 いや、提供しなければならないからです。 それはかならず売り上げとして反映されます。 そして周り回って、私達のお給料や志気にも反映されるのです。
笑顔は他人との距離を縮めてくれる効果があります。 安心して頂けると云う効果もあります。 貰った人が元気になると云う効果もあります。 それが原価0円なのです。
お客様に商品と共に心地よさを提供する。 それがサービス業の原点なのです。
だけどそれって、サービス業に限ったことでは無いはずですよね。 自分の生活の中にも、必ず当てはまる場面が有るはずです。 だらしない笑顔ではなく、爽やかな笑顔。 日常生活でも職場でも必需品だと思います。
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