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「もう一人の母」について書き出したはずなのに なかなか書くことが出来ずにいます。 何度も下書きをし、読み返してみるのだけれど 言葉が気に入らなかったり、内容そのものが嫌だったり。
「母のこと」を書いた時のように、もっとスラスラと書けると思っていた。 胸の中にわだかまっていたものを一気に吐き出した。 でも今回はそれが出来ない。
決してきれい事にしようとは思わないのに、 だから書けないのかも知れない。ね。
昨日、何気なくテレビを見ていたら ノーベル賞を受賞した田中さんの特集番組が始まった。 それは国営放送で、ひっそりと放送された感がある。
彼は生後間もなく養父母に引き取られたそうで、 18才までその事実を知らずに育ったらしい。 彼のお母様は産後の肥立ちが悪く、彼を産んですぐに亡くなったとのこと。 その母への思いが「医療」への貢献である世紀の大発見へと繋がったらしい。
その事実を知った時、とてもショックが大きかったらしい。 彼はこう言っていた。 「今までの自分は何だったんだろう」 自分の存在を否定されたのだと思う。 自分の存在を自分自身で肯定できなくなったんだ。
ふっきれるのに何年もかかり、大学生活はその為の時間に費やされた。 偉大な発見を成し遂げた彼でさえそうだったんだ。 ふと、嬉しくなった。 失礼な言い方かもしれないが、嬉しかったのは事実なんだ。
まだまだ上手く言葉にできない。 「もう一人の母のこと」はぼちぼち更新していきます。
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