ディリー?闇鍋アラカルト
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20年程前に読んだ自律訓練法(自己催眠の一種)の本に高血圧と血圧降下薬について書いていた。 その内容は僕の記憶が間違っていなければ・・・高血圧の人に血圧を下げる薬を投与すると当然血圧は下がる。そして高血圧の人がなりやすい脳卒中の危険を減らす事が出来る。しかし、薬を飲んだ人たちは元気さも減少したと感じる事が多い・・・という事だった。その本ではそうした薬の副作用の欠陥は心理的治療法では避けられるのではないかという内容が続いていた。
最近になって「治療は大成功、でも患者さんは早死にした(岡田正彦著 講談社+α文庫)」を読んだ。 この本は医学常識を大規模な統計調査によって検証している。 目次には 健康診断は体に毒 肺ガン検診は体に悪い 大腸ガン検診も効果なし というような事が書いてあり、これは一般的な医学常識とは大分違っている。 このような事がもっと多くの人に知られるようになれば医学産業の有り方も変わって来るだろう。 話は高血圧に戻す。この本でも、高血圧について書かれていたが、高血圧薬の効果についても良い面だけ書かれていた訳ではなかった。 大体、血圧が上がるのは必然性があるのだ。様々な理由から血液が流れにくい状態では、血圧を上げる事によって必要な血流量を満たそうという事なので、血圧を単純に低下させるだけでは、同時に必要な血流量も満たせなくなる可能性がある。 かなり血圧の高い人にとっては血圧の薬を飲んだ方が(飲まない場合と比べて)長生きしやすいが、少しばかりの場合には、薬を飲んでも長生きするとは限らないのだ。 薬を飲んだ群に、心筋梗塞とガンになる確率が高くなっていて、脳卒中による死亡が減少したという長所が相殺されていたのだ。 これでは20年前の状況と大差ないように思える。 やはり、高血圧の場合、その原因となっている食生活の問題、ストレスとの関連を解決しないで安易に薬に頼るという方法では脳卒中は防げても解決にはならないのだと思う。 どのような血圧を下げる薬が開発されたとしても、根本的な解決にはならないのだろうと考えている。
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