ディリー?闇鍋アラカルト
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大学時代に漢方薬局でアルバイトをしていた時に出会った言葉に「未病を治す」というのがある。 出典は分からないしもっと長い言葉の一部でもあるのだけれど、全部を正確に覚えているかどうかは分からない。 「上医は未病を治し、中医は病を治し、下医は病を作る」というような言葉であった。 医者の上等な者は病気になる以前の状態の者を治してしまうので病気になる事が無い、中等の医者は病気になってしまった者を治し、下等な医者は新たな病気を作ってしまう」という意味だ。 僕が医の世界で目指すとしたら、当然上医を目指そうと考える。 漢方医学の世界を覗きながら深入りしようと思わなかったのは、漢方医にしろ漢方薬剤師にしろ病気になってしまった者に対応するのが仕事(=中医の仕事)だからだ。 職業としての医術でなく、生きる事の医術、病気にならない医術。 それが大切だ。 僕が食事や姿勢や生活について職業としての医術者よりも知っているとしたら、こうした考えが背景にあるからだ。 それは、予防医学とも重なっていた。
しかし、現在の僕には予防医学とはかなり違っているもののように感じられる。 現在の予防医学と言えばどんなイメージを持っているだろうか? 僕には早期発見・早期治療のイメージがある。 また、人間ドックや検診のイメージがある。 しかし、「医原病(講談社)」に依ると検診によって寿命が伸びたという事は証明されていないと言う。それどころか検診によって不要な医療を受けさせられる可能性さえ大きいという。 例えば血圧が150という事で血圧が高めと判断され(この時点では病気と言えない)、降圧剤を飲まされ結果として病人になってしまうという事が有り得るのだ。 降下剤については http://www.enpitu.ne.jp/usr9/bin/day?id=99310&pg=20031003 に既に書いた。降下剤による延命も確認されていない。血圧は下がり脳溢血の危険は減っても心筋梗塞や癌の発生が多くなり、健康にも長寿にも貢献していないのだ。 何のための医学!未病を治療する事で新たな病気を作り出してしまうのだ。 これこそ下医。 転倒した形の未病治療。 こういう事が分かってしまうと、予防医学というものにも懐疑的になってしまうのだ。 僕の目指しているのは、生きていく為の医術!
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