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回転ドア死亡事故

2004年04月05日(月)


 東京の六本木ヒルズで、春休み中に家族で旅行来ていた6歳男児が回転ドアにはさまれ死亡する
 という痛ましい事故が起こってしまいました。
 その後になってから、実は死亡事故ではなかったにせよ、回転ドアに挟まれて怪我をしていたと
 いう事故が多発していた事がわかってきました。
 
 私は、運動音痴のせいか、大人になっても、あの回転ドアに入るタイミングが難しくて、普通の
 (自動)ドアが併設してあれば、それを利用しています。
 
 何故、あの回転ドアが必要なのか、わからなくて、調べてみたら、2つの理由がありました。

 一つは、省エネ・遮音効果。
 空調効果が高く、扉が常に内外の空気を遮断しているので、従来の自動ドアに比べるとかなり
 省エネになります。
 法的にも、平成11年の省エネルギー法の改正により、それまで規制対象になっていなかった
 事務所ビル、ホテル、デパート、学校、病院などが新たに対象となり、省エネに効果のある
 回転ドアの採用に貢献しています。

 もう一つが床面に段差がないバリアフリー製品であること。
 但し、こちらの方は2000年に都が「福祉のまちづくり条例施設整備マニュアル」中で、
 バリアフリーの視点から、回転ドアについて「車いすでの利用は困難であり、視覚障害者や歩行
 困難者も危険が伴いやすいため、(設置を)避ける」とし、設置する場合は横開きの自動ドアなど、
 ほかの扉も併設すべきだ」と指摘していますから、回転ドアがバリアフリーなのかは、甚だ
 疑問です。
 そう、どう考えても、私には、あの回転ドアが、バリアフリー製品とは、思えません。

 今回の痛ましい事故は、幼い子供でしたが、今までの事故には、お年寄りも多く含まれていると
 聞きます。
 省エネ対策も必要なのかもしれないけれど、それよりも安全性の方がもっと大切なものでしょう。
 今までにも、多くの事故が起きていたというのに、明確な安全基準すらありませんでした。
 大きな事故が起こらないと、動かない。
 人の命が奪われるという事は、後からどんなに悔いても遅いのに。

 何故、慣れない土地で幼いお子さんの手を離した?という思いもあったけど、防犯カメラに写って
 いた子供は、それまで、母親と手をつないでいたが、ドアに近づくと手を離し、母親の少し先を
 小走りでドア内に入ろうとしたと聞きました。
 子供にしてみれば、回転ドアの方が面白く見えたのでしょう。
 あっという間の出来事で、母親が注意する間もなかったのかもしれない。

 どちらにしても、この痛ましい事故は、避けられるべき事故でした。
 誰がどんなに悔いても、失われた幼い命は二度と戻って来ないのです。
 

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