2004年05月25日(火)
確かに小泉総理は、10人の拉致被害者の安否未確認者について新しい情報を持ち帰る事は 出来なかった。 曽我さんのご家族が来日出来なかった。 その上、人道支援として25万tの食料と1000万ドル相当の医療品援助を約束をしてきた。
「拉致被害者家族連絡会」が、期待が大きかっただけに、落胆して、怒るのはわからないでもない。 でも、「最悪の結果」「子供の使い」「行かない方がよかった」って言うのは、言いすぎだろう。
私は、先ず、小泉首相が訪朝したからこそ、地村さん・蓮池さんのお子さん達が日本でご両親と 一緒に暮らせるようになったと思っている。 それに、安否不明者の10人についても北朝鮮側は、「解決済み」と言っていたのを、金正日自らが 白紙に戻して再調査を行うことを約束したのも小泉総理が再訪朝した成果だと思う。
曽我さんのご家族が、他のご家族と同じ飛行機に乗れなかったのは、アメリカがジェンキンズ氏を 脱走の罪で訴追する姿勢を崩さずにいる今の段階では、仕方のない事。 総理自ら「I guarantee」と彼を説得する前に、アメリカに「特別な配慮」を認めさせるほうが先だし、 アメリカはイラクでも残酷な行いを繰り返し、ここでも一組の家族を引き離そうとしている。
人道支援として25万tの食料と1000万ドル相当の医療品援助・・・これが本当に北朝鮮の支援を 必要としている人々のためになるのなら、悪い事ではない。 勿論、どのような国際機関を通して支援し、援助物資がどのように使われているか 最後まで責任を もって確認するのが絶対不可欠な条件ではある。
最初に書いたように「拉致被害者家族連絡会」が総理をある程度反発するのは、わからない でもないが、小泉総理だからこそ、歴代の総理が何も出来なかった事を、もっと多くの拉致被害者が いる韓国が出来なかった事をここまでやってこれた。 他の政治家がこの結果を批判するのなら、自分がやってみろと言いたいし、自分達は何も出来な かった歴代総理の一部が小泉総理の再訪朝の結果を批判しているなどとは、もってのほかだ。
拉致問題は、これで解決したわけではない。 全く進展していなかった1年7ヶ月、小泉総理の再訪朝によって、風穴があいただけであり、 重要なのはこれからである。
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