2002年09月04日(水) |
環境サミットに想う。 |
ヨハネスブルグで行なわれていた環境サミットが終了した。あいもかわらずドラスティックな結論は出ず、技術論に終始したきらいがあります。
今年は、というか今年も異常気象が全世界を覆いました。ヨーロッパの洪水、中国の洪水。イギリスの異常高温。そしてあまり報じられていないけれどアメリカの干ばつ。日本も関東以西は猛烈な高温の夏ですね。 アメリカの干ばつの影響で大豆やとうもろこしの値が上がり出しています。これは家畜の飼料の値上がりも意味し、来年度全世界で食料品が約3%値上がりするだろうと予想されています。
日本はまだ持ちこたえられるかもしれませんが、世界には12億の飢えた人々がいるといいます。彼らは直撃を受けますね。 もし来年もさ来年もアメリカで干ばつが起きたら。そして今や食料も石油も自給できなくなった中国を異常気象が襲ったら・・・・。 年々上がる地球の平均気温から予想して楽観はできないと想うのです。
今、生きている人類はもって、あと60年だろうという説があります。食料、水、空気の汚染、戦争、エネルギーの枯渇などから。 石原慎太郎さんも瀬戸内寂聴さんとの往復書簡でこのことを書いておられました。 ぼくらは、こういう言い方をすればへんですが、無責任にもそのころすでに死んでいます。 ただ、今生きている、これから生まれてくる子供たちは生存のために必死の努力を強いられるでしょう。そして親や祖父母たちの生きた20世紀という時代をどんなにか苦々しく思うことでしょう。
誰もが環境悪化の原因が何かわかっている。事態はどんどん悪くなっていってる。だけど止めようとしても止まらない。 いまだに狭い経済的見地からしか動けない。自らのカンパニーエゴのみに生きることが是とされる。社会的見地を意識している会社もあるにはあるけれど。東京電力や日本ハムや雪印みたいな会社が次々とでてくる。 これではだめでしょう。こういうと「じゃ、どうやって飯食ってくんだ」という反論が来る。 だからだめでしょうね。そう、そうしないと飯くってけない社会だもの。
ぼくも石原さん同様、後60年で終わると思う。地球の他の生命のためなら終わったほうがいいのかもしれない。 しかし生きている間は・・・生きている間は自ら、そして子供たちが生きていくべく全力を尽くそうと思います。 愚かで哀れな人類の一人として。
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