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2025年10月25日(土)
oasis live '25 tour

oasis live '25 tour@東京ドーム

現在燃えカス

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— kai (@flower-lens.bsky.social) Oct 26, 2025 at 0:37

ノエルとリアムがハグを…グータッチを……信じられん、初めて見た……ボーンヘッドもいたのよ(書き割りで)!

前日の寝つきがめちゃめちゃ悪かった。遠足か。2009年のメッセ(12)以来のoasisです。この年のフジが最後の来日だったんだよね。その翌月ノエルが脱退するんだけど、当時はそんなことが起こるとも思わず……日記を読みなおしたらこのときもライヴ前日に「遠足か」とか書いてた。進歩ない。ていうかoasisって震災のときにはもういなかったのか。震災とコロナが記憶の区切りになっている……しかし彼らは帰ってきた! 人生何があるかわからない!

再結成ツアーが発表されて一年ちょっと。チケットがとれたときに「発券一年後だって。実感がわかん」「でもなんだかんだであっという間に当日になるんだよー」とか話していたけどホントにあっという間だった…世の中的にもいろいろあり過ぎてな……。10月に入り、チケット発券開始のお知らせが来た辺りから「本当に…来るな!?」となりようやくソワソワし出す。発券したあとは「なくさないようにしなきゃ!」「病気になったり事故に遭わないようにしなきゃ!」と気が気じゃなかった。

10月に入ってから兄弟の鎹といってもいい(笑・いや笑ってる場合ではないが)ボンヘが癌治療のため来られなくなったとお知らせがあってしょんぼりしたり(絶対治して次回は一緒に来て!)2日前に『「Oasis」ご来場の方へ重要なお知らせ』というお知らせが来て肝を冷やしたりと落ち着かない日々を過ごす。メールが来るとすわ中止か、何があったと思うじゃないか(トラウマ)……当日持ち込み禁止のものとかの諸注意だったんだけど、長傘がダメとかエラい細かい。予報雨なのに! めんどくさい! でもライヴ観られるなら守る!

当日はやっぱり雨。ゲートの看板撮りたいひとや、傘たたまないひとで入口付近がめちゃめちゃ混雑。“LIVE FOREVER”とoasisを一緒の画角に収めたい(ツイート拝借)よね、そりゃね。こんなシチュエーションそうそうないもんね! 雑踏事故が起こりそうでヒヤヒヤするくらいだったが、現場はというと見知らぬひと同士で写真撮ってください、撮りましょうかとかやってるし一塁側こっちですよとか教えあってたりするし、そろって笑顔でニンゲン、いいやつ! と思えるハッピーヴァイブスに溢れているヨ! 皆この日を楽しみに待っていたんだなあ。初めてoasisを観るであろう若い子も多い。どなたかが「運動会?」といっていたくらいadidasジャージ着用率もめちゃ高い。待望の、憧れの、ロックンロールスターがやってくる! 祭りだ! ハレの日だ!

OAは当日2日前に発表になったASIAN KUNG-FU GENERATION。いきなり決まるもんなんですね……。「リライト」がシンガロングになったり(鳥肌!)めちゃめちゃ盛り上がりました。OAでこの反応、これにはちょっと驚いた。「oasisに衝撃を受けてバンドを結成して30年、名古屋でoasisのOAをして20年」「これから皆さん唄いまくると思いますので、ウォームアップにこの曲(「リライト」)を一緒に唄ってくれたら」「素敵な夜にしてください」というゴッチのMCにジーン。そうか、ここにはアジカン経由でoasisを聴き始めた子もいるんだろうな。ゴッチのnoteがとても素敵な文章だったのでリンク張っとく。

・oasisの来日公演に寄せて┃Masafumi Gotoh┃note
・ドサクサ日記 10/20-26 2025┃Masafumi Gotoh┃note
ASHとの付き合いも長い。いい関係が続いているんだなあ。って、『(What's the Story) Morning Glory?』を部外者ではじめて聴いたのはASH、って話初めて知った!

当日は皆で観に行く予定でチケットとってたって、いい話。しかしこれ読んで我に返ったのは、アジカンのメンバーが「アラフィフ」のこと。あ、そうか、そうよね……。転換時、にゃむさんと自分より歳下だとずっと若い子ってイメージだよねーお互い歳取ってんのにねーなどと話す。そこから昔は洋楽のライヴって1時間とか平気で開演遅れたよね、今では信じられない、という話などするが、緊張を紛らわすために喋っているようなものなのでどちらも上の空という感じで、お互い「えっ今なんていった?」の繰り返し(笑)。

前置きが長い、ほぼ定刻に暗転、SEの「Fuckin' In The Bushes」、スクリーンには“THIS IS NOT A DRILL”、再結成が決まってからの報道記事やSNSのテキスト、兄弟の歴代アー写等のコラージュが映し出される。大!歓!声! そう、これは練習じゃない、今夜一度きりの本番だ! 本当にoasisのライヴが観られるんだ! そして遂に兄弟が姿を現した。手を繋いで! その手を挙げて! “今夜夢が現実になる”!!!!!

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ネタバレもないわともはや予習の勢いでセトリはチェックしていたが、それにしたって「Hello」で始まるのって粋すぎる。おかえり! おかえり! 次が「Acquiesce」ってのも憎い展開。てか「Acquiesce」を! 兄弟が! ちゃんと交互に! 唄う!!! 感極まる!!! 畳み掛けるように「Morning Glory」、もう何が何だか…ちゃんと見えるし聴こえてるのに何が起こってるんだ!? という感じでフワフワしてたわ……。てか「Morning Glory」の前にリアムが「いいね、このドーム」みたいなこといったよな。思えばoasis、初めての東京ドーム。ここら辺でようやく音が…いいな……? と気付く(遅)。

いや、最後に東京ドームでライヴ観たのって多分2006年のマドンナで、音のディレイが凄かったんですよね。会場のデカさからしてこんなもんなんだろうなと思っていたんだけど……。今回はディレイも全然気にならず(なかったといっていいくらい)、ヴォーカルも、各楽器パートもクッキリ聴こえた。そして音が厚い。思えばサマソニのマリンスタジアムも年々音が良くなっていったし、ノウハウの蓄積により、機材、設備、エンジニアやオペレーターの腕が進化していっているのだなあ。

ツアーが発表された当初「日本の会場は国立競技場」って噂が出たこともあったけど、終わってみればドームでよかったと思う。雨も降ったことだし。

兄弟の他はお馴染みゲムとアンディに、サポートでドラムにジョーイ・ワロンカー、キーボードにクリス・マッデン、そしてボンヘの代打はリアムのバンドにいたマイク・ムーアの7人編成(数曲スポットでTb、Tp、Tsの3管が入る)。今回ギターが3本ってのがすごくいいと伝え聞いていたので、APACツアーはひとり欠けるのか……と思っていたけれど、編成を変えずに来てくれた。プロの矜持ですね。てかプロの〜とかoasisにいうようになるとは……と、思ってしまうくらいバンドのコンディションがよい。いや驚いた、今が最高なんじゃなかろうか。何よりリアムの声がめちゃめちゃ出てる! ようやくメンテに気ぃ遣うようになったか! あの声、あの声だよーーー!!!

ちなみにボンへは書き割りでいました。もともとこのツアー、ステージにマンチェスター・シティFCの監督であるペップ・グアルディオラの等身大パネルがいるのだが(愛!)、パネルがふたりになった。スクリーンに映り込む度に笑いが……てかボンへとペップ、感じが似てるのでいちいち今どっちだった? となる(笑)。全然変わんないな〜と思っていたゲムはロマンスグレーになり、アンディはひとりまぶしい白シャツ姿で目立っていて、はー兄弟兄弟いうけどこのふたりも長くバンドを支えてきたよねえとしみじみする。そうそう、今回初めてじゃないかな、メンバー紹介あったの。ほろり。ノエルがリアムを紹介したりもした。信じられん。

信じられんことはいくらでもあった。手を繋いでの登場シーン(ツアー始まってからずっとこの演出なんだけど実際目の当たりにするとすごく狼狽える)は勿論のこと、ノエルのヴォーカルコーナーでリアムが退場する際グータッチしたり、演奏中にリアムに抱きつかれてもお兄ちゃん怒んない。いや前は邪魔すんなって感じで無視してたじゃん! 今回抱きつかれてもお尻叩かれても笑顔だったよ! 昔はリアムがノエルにじゃれつくときって「何カッコつけてんだよ〜(別にお兄ちゃんカッコつけてない)」「演奏を邪魔してやる〜(むっちゃ真剣に弾いてるときに)」って感じだったじゃない……。ノエルも「近づいてくんなよ……」って感じだったじゃない。それがこんな。しかもさなんというか、茶化してるとかファンサービスとかじゃなくて、ホント素直に出た行為って感じだった。やったぜ兄弟、今日もいいステージやれてるな! このまま最後迄突っ走ろうぜ。そんな感じ。

ノエルのヴォーカルコーナーは「Little by Little」がもう素晴らしくて……歌も演奏も、会場の雰囲気も。「Don’t Look Back In Anger」もだったけど、お兄ちゃんが唄う曲で観客の灯したスマホのライトが星のようでさ……スタンドが先にライトをかざし始めて、それに気付いたアリーナも、という感じで星が拡がっていくさまが本当に美しかった。

観客、といえば「Cigarettes & Alcohol」。今回のツアーではこの曲のイントロでポズナンをやるのがお約束になっている。ポズナンというのはマンCのサポーターがフィールドを背にして肩を組みジャンプするアクションなんだけど(てか今回のツアーチェックしてて初めて知った)、この日はやるひとがほぼいなくてリアムが困惑するというシーンがあった。いや、これは仕方ない…予習してないとわからんて……。なんかリアムが「椅子があるけどポズナンやって」みたいなこといったんだよね。海外の会場ってアリーナはスタンディングなので、椅子があるとやりづらいかなというリアムの気遣いよ(微笑)。でもリアムの英語ってほんっと聴き取れないし(…)ポズナンもその単語を知らなければ何それってなるじゃん……。帰宅後SNSをチェックすると「ポズナンというのは」「明日はポズナンやろう!」という書き込みがたくさん。2日目はめちゃめちゃ盛り上がったそうで、こういうところSNSのよさよなあと思った。

そう、リアムたくさん喋った。有難うって日本語で何度もいったし(これは流石に聴き取れる)。どのMCも(聴き取れた限りでは)待っててくれたファン、初めてライヴを観る若いファンへの愛と感謝に溢れていた。そして会場に入れなかったひとたちのこともわかってるよ、というように、「Live Forever」のとき「今日ここに来れなかったやつにも捧げる」みたいなこといったんだよ。リアムーーー!!!(泣)

とはいうものの、今迄が今迄なので「信じて…いいの……?」という思いはなかなか消えない(笑)。リアムがモニターを指して何かいってるのを見る度に退場しないかドキドキした(トラウマ)。返りが聴こえなかったのかな。そんなこと全く感じさせない歌だったけど。そう、リアムの声めちゃめちゃ安定してた。しかも最後迄。北米ツアーで喉の調子ちょっと悪かったらしいけどこの日は完璧だった。だってさリアムが唄う「Whatever」や「Wonderwall」が聴けるなんてよう。ライヴではお兄ちゃんが唄うことも多かったじゃん。「Wonderwall」は終盤も終盤なので、セットリスト知ってても「まだ? お兄ちゃんだったりする?」なんてソワソワしてしまった。いやお兄ちゃんヴォーカルの「Wonderwall」素晴らしいけどね。

本当にリアムがやる気になったんだなあなんてしみじみしました。兄弟のハモりがまた聴ける日が来るなんてと「Stand By Me」でさめざめ泣く。終盤は「もうすぐ終わってしまう」という寂しさと「来てくれて有難う」という感謝の気持ちでいっぱい。オーラスが「Champagne Supernova」というのも余韻がある。寂しいけど時というものは過ぎるんだよ、時間は誰にだって平等だ! だからoasisがいる未来は誰にでもやってきたんだ! 今はoasisがいる世界だ!!!(話が壮大になってる)

といいつつ「Whatever」の映像が男塾みたいだ!(前日こんなツイートを見たので尚更ウケた)とか「Champagne Supernova」の映像は富士山? これ日本会場のオリジナル? と笑いも絶えず。そういえばオープニング映像の日本語の記事は万国共通なんだろうか。あそこはわざわざ差し替えないか?

エンディングは日没の映像で、メンバーがステージを離れて以降も日が沈む様子が流れていて何この終わり方……! とまた笑い乍ら泣く。一日限りの“NOT A DRILL”は終わった。4日経った今でもまだフワフワしてる。脳内ではずっとoasisが鳴ってる。元気でいてね、また来てね。今度はボンヘも一緒にね。

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setlist(setlist.fm)

SE. Fuckin In The Bushes
01. Hello
02. Acquiesce
03. Morning Glory
04. Some Might Say
05. Bring It On Down
06. Cigarettes & Alcohol
07. Fade Away
08. Supersonic
09. Roll With It
10. Talk Tonight
11. Half The World Away
12. Little by Little
13. D’You Know What I Mean?
14. Stand By Me
15. Cast No Shadow
16. Slide Away
17. Whatever
18. Live Forever
19. Rock ‘N’ Roll Star
encore
20. The Masterplan
21. Don’t Look Back In Anger
22. Wonderwall
23. Champagne Supernova

プレイリストはこちら

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見直す度に鳥肌をたて、そして泣く


そうそうビッグイシュー売ってた。いい特集だったので沢山のひとに読んでほしい! ていうか「俺もほしい」と伝えるノエルも素敵だよ〜(泣)

・オアシス奇跡の日本公演レポート リアムとノエルが手を取り合い歓喜の大合唱、問答無用の完全復活ライブ┃Rolling Stone Japan
心の中で願い続けていれば、こうやって夢は叶うのだ。彼らが「Rock 'N' Roll Star」で歌っていたように。
荒野政寿さん(ex. CROSSBEAT)のレポート。読んでたら涙が〜

・オアシス(Oasis)が自分たち自身を更新したライブだった――予想を超える熱狂と祝祭感に満ちた、16年ぶりの来日公演初日レポ┃Sony Music
それぞれの事情で来場できなかった人も多いだろう。そういう方たちに、ちゃんと本ライブ評が届けばと願いながら書いている。オアシスがオアシス自身を更新した非の打ち所のないライブだったことが、伝わればと思う。
妹沢奈美さんによるオフィシャルレポート。またほろり