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| 2024年12月22日(日) ■ |
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| ハイバイ20周年『て』 |
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ハイバイ20周年『て』@本多劇場
毎回打ちのめされる傑作 芝居納めでした、よいお年を〜
[image or embed] — kai (@flower-lens.bsky.social) Dec 23, 2024 at 0:16
20周年おめでとうございます。ロビーには歴代作品のポスターとハイバイドア現物が展示され、撮影スポットになっていました。「あなたもハイバイの世界の住人になれる!」的な。それは…つらいな……(微笑)。
『その族の名は「家族」』も加えると6演目か? 『て』を初めて観たのは4演目、10周年のとき。その後の5演も観ているが、感想が書けなくなってしまった。岩井秀人の作品はついつい自分ごととして観てしまい、芯に当たるとダメージが大きい。父が亡くなったあとに観たときには特に喰らった。そして、『夫婦』、『世界は一人』と観てきて、同じことをずっと考え続けている。岩井さんが今作を演出するのは最後とのこと。前川知大がハイバイ作品を評していった「供養」として、そのことを取り留めなく書いておくことにする。
岩井さんに「あの父親」の姿を見たのは『ワレワレのモロモロ 東京編』。役者を理不尽に追い詰め、その人格すら否定する演出家の姿は、ある作家のある作品を想起させた。復讐のように家族、特に父親のことを書き続けた彼が、あるときその父親をなぞるような行動に出る。やってしまった事実だけを面白おかしく書いたそのエッセイに、父親の話題は出てこない。しかし、彼の作品をずっと読んできたひとは、嫌な予感がした筈だ。その後彼に起こった(いや、彼自身が起こした)ことを知ったとき、驚きはしなかった。いずれこうなることが判っていた気すらした。あれ程憎んだ父親に似てきている。姿形のことではなく、生き方が。
『ワレワレ〜』で岩井さんが演じた演出家は、岩井さんではない。それでも嬉々として役者をいたぶる(そう見える)姿に、岩井さんの「あの父親」が透けて見えた。その自覚を持ちあの役を演じているであろうところに恐怖を抱いたし、自覚を持ってあの役を演じ、観客を笑わせる岩井さんに畏怖の念を抱いた。
そして今回。「あの父親」は、ふたりの役者により演じられる。前半は後藤剛範、後半は岩井さん。父親を演じていた後藤さんが後半「人間のつくりが違う」長女の夫になり、長女の夫を演じていた岩井さんが後半父親にスイッチする。暴力をふるう、まだちいさかった子どもたちの目に映る父親を演じる、筋骨隆々の後藤さん。大人になった子どもたちの前で弱々しい姿を晒す(ふりをする)、くたびれた(失礼)岩井さん。
最後という演出にこの手札があったか。岩井さんが父親を演じたのは初めてではないか……。自分の姿に当時の父親を見出せる年齢になった、ということもあるのかも知れない。白髪が増え、目の下の肌がたるみ、しかしそれでも大人になった子どもたちを緊張させる父親。多分今回も、自覚をもって演じているのだろう。やはり怖いし、やはり凄い。
4人の子どもたちと、その両親のことを考える。あの夫婦仲で、何故ふたりは4人もの子どもをつくったのだろう? ふたつのことに思い至る。ひとつ目は、強姦だったこと。母、長女、そして一瞬正気に戻った祖母の三世代が「夫(父親、義理の息子)の怖さ」を語り合うシーン。笑いが起こっていた客席が、ある時点から静まり返る。この喩えは非常に的を射ているのだと気づいたかのように。女性たちが怯える男性性を説明するのに、絶妙過ぎる程の喩え。
ふたつ目は、母親が自分の味方をひとりでも多くつくるためだったこと。結果論だが、そうしてあの家に父親の味方をする人間はいなくなった。どちらにしても、子どもはその出自に後ろめたさを持つ必要はない。望むも望まないも、生まれてきた子どもがその存在を否定される謂れはひとつもない。そして『夫婦』を観ればわかる通り、父親を看取ったのはこの家族だったのだ。簡単には片付けられない、断ち切ることの出来ないしがらみ。
ハイバイの作品を観るとき、いつも鷺沢萠のことを思い出す。自分のことを書き、祖母のことを書き、「おばあちゃんのことは、もうよしとくれね」といわれ、そのことをまた書き、書いたことで苦しみぬいた彼女のことを。しかし岩井さんは、実体験から生まれた物語でも、あれ程嫌った父親に自分が似てきても、断ち切れないと思ってきたしがらみを手放すことが出来ることを見せてくれた。再演を続けることで、自身の体験が手を離れ、多くのひとへと届いていくさまを見せてくれた。
ウチはといえば、岩井さんとこというより蓬莱竜太んとこのような家だったのでそりゃぶっちゃけたら面白かろうなとは思う。しかし、両親のことを憎んでも恨んでもいないのでぶっちゃけない。ぶっちゃけたら楽になる、というのはひとによる。そういう意味では、私は今作の長男のようでもあるし、「後ろめたいっていうか」と零した末っ子(次女)のようでもある。それでも、いや、だからこそ、『て』を観ることはある種の「供養」になる。
ハイバイは現在劇団としての役割は終えているので、今作は客演を迎えたというよりプロデュース公演に集ったキャストともいえる。『て』常連の田村健太郎と川上友里、ハイバイ作品常連の後藤剛範はいつものごとく冴えていた。田村さんはもはや岩井さんの分身(かつて小岩井なんて役もやってたね)で、老け込んだ現在の岩井さん(役柄上ね!)にかわり次男をのびのび演じる。腹立つ(笑)。死の世界に片足を突っ込んでいる祖母演じる川上さんは蜉蝣のよう。ラストシーンの歌が耳にこびりついている。あれ演じてるだけで気力も筋力も落ちそうよね……。後藤さんは家庭に君臨する父親と、妻のために地元を出る「つくりの違う」夫の両方を具現化する。イキウメの常連でもある神父役の板垣雄亮は真顔でおかしなことをいう職人。信仰という概念そのものに疑いを抱かせる素晴らしさ(笑)。次女の藤谷理子は、頑なに頑固な末っ子像がかわいらしくにくらしい。あのキラーワード「歌い手を殺す」で笑いを生んでいた。
長男と長女は大倉孝二と伊勢佳世、どちらもハイバイ初登場。これは新鮮。大倉さんの長男は、弟から見た兄が母親から見た息子に転換するイメージが鮮やか。ずっと不機嫌でずっと怒っているように見える前半、その根拠を見せる後半。長女の夫からお土産をもらうところで本領発揮。このシーンを観客も待っていたのではないかと思える程ウケていた。伊勢さんは責任感が強く、母に寄り添うことが出来る長女を凛と演じる。強いのに弱い、弱いけど強引という二面性を見せる。
そしてこちらもハイバイ初登場、小松和重の母親。「リバーサイドホテル」を唄う家族を前に慟哭する母親の「声」が聴こえたのは初めてだった。前方の、舞台に近い席だったからだろうか。過去観たときは、声を出していないように感じていた。白昼夢のようなエア慟哭。あるいは、出したくても出せなかった声。それが今回、あのシーンはもはやエアでも幻でもなく、母親は目の前に迫る現実に声を発したのだと感じた。「そうだっけ? そうだったっけ?」という声にも実感が伴う。多面的な家族と曖昧な記憶が結びつく。
ちなみに今回いちばん心が寄ったのは、岡本昌也演じる次男の友人役。ある意味いちばん気の毒な人物ならではのチャーム。次男のゴリ押しを拒否出来ない。もはや次男と仲がいいのかすら判らない。ちいさーな声の「帰りたい」に客席が湧いた。共感しかない。時期的に『光る君へ』の乙丸を思い出す切実な叫びだった(笑)。葬儀屋のふたり(梅里アーツ、乙木瓜広)も印象的。
「リバーサイドホテル」の前奏に繋がるモヤモヤモヤ〜とした音響をつくったチーム(中村嘉宏、佐藤こうじ、音響操作:日本有香)の仕事が秀逸。天才か。彼岸と此岸の境目が舞台に出現したかのよう。『マッチ売りの少女』の気分になる。こんなにヘヴィーな舞台なのに、不思議と穏やかないい気持ちで劇場を出られる。それが岩井さんいうところ(後述)の、“最終的にこの作品が「願い」や「許し」について扱ってる”ということなのかも知れない。ひとんちの話は面白い。自分ちの話もきっと面白い。ハイバイの作品は、家族の問題をそう思わせてくれる。岩井さん有難う。
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・ハイバイ20周年『て』特設サイト┃ハイバイ 「家族だから許せ」的な考え方をやめたらいいのに、と思いながらも、それでも最終的にこの作品が「願い」や「許し」について扱ってることに救いを感じつつ、またイチから作り直したいと思います。
・ハイバイ20周年『て』 岩井秀人×大倉孝二 インタビュー┃ローチケ演劇宣言! 大倉 時には俳優の生理や感情を切り離してでも「ここはこういう風に見せたい」と明確に演出をする人は僕の中では初めて。 岩井 自分自身が体験と感情をガチガチにくっつけて抱え込んでいたんだな、ってことにも時間をかけて気が付いていったと感じていて…。そして今、「これは自分の体験だ」という気持ちは全くなくなった。だから、やっと純粋に一つの作品として作れるような感覚がある。そういう意味での完全版ですね。
・ひきこもりから脱したハイバイ岩井秀人 演劇による精神看護の可能性を医療従事者と語る┃NiEW(ニュー) 岩井:人って、自分の中で、過去の体験と感情を無意識に一緒にくっつけちゃって、今の自分の世界を見る時の判断に結びつけていたりするんです。(中略)自分で自分の感情だけに傷つけられ続ける必要はないんだな、と。 岩井:俳優の機能を活かせる場所は劇場だけじゃないぞ、と思ったんですよね。(中略)俳優の経験がある園田さんが踏み込んで勝手な解釈を入れたことで、現実のもう1個の可能性が見えたんですよね。これって、演劇を劇場の中だけに置いていたら絶対に起きなかった部分だと思っているし、こういうことは他にもあるだろうなと思います。
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| 2024年12月21日(土) ■ |
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| 小林建樹『25th anniversary これから始まる素敵なこと』 |
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小林建樹『25th anniversary これから始まる素敵なこと』@Com.Cafe 音倉
ライヴ納めでした よいお年を〜
[image or embed] — kai (@flower-lens.bsky.social) Dec 22, 2024 at 2:15
当日現場に行って初めてタイトルついてるの知りましたよね(帰宅後tigetチェックしたら書いてあった、全然見てなかった(笑)反射でチケットとってるのでね……)。いいタイトルですね〜。
1年に7本もライヴを。しかもツアーも。2018〜2021年の自分に教えてやりたい。当時からすると信じられませんね! イリオモテヤマネコかツチノコかとかいってたくらいだったもんね! 25周年ということもあったのでしょう。しかもそのアニバーサリーイヤーを締めくくるライヴのタイトルがこれですもん、うれしくもなる。暗澹とした不安ばかりの世の中だけど、未来に光があるということを信じさせてくれる言葉。
以下バラっとおぼえがき。自分用メモにつきライヴと全然関係ないことも書いています。加えて年末進行+当日親不知抜歯直後で麻酔が切れておらずヘロヘロにつき構成力などありません。しかし巧い歯医者さんだったな、術後の出血も痛みも全然ないわ。
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・新曲が3曲も〜! ・恐らく新譜に入る〜! ・次回のライヴは3月、レコ発になるといいな〜とのこと。アルバム制作が大詰めのようでした ・なるといいな〜というところがらしいというか ・以前(10年前!)『向日葵のころ/間に合うか? 小林建樹、多分レコ発ライブ』なんてタイトルのライヴがありましたね……ちゃんと間に合ってましたよ! ・だからきっと大丈夫 ・にしても次回がある、予告されるということに未だ慣れないな……
ところで話逸れるが、この10年前のライヴについて読みなおしていてハッとしてしまった。 ・Gaza and the Loss of Civilization┃David Byrne ・邦訳『ブライアン・イーノ デヴィッド・バーンへの書簡でガザ虐殺を激しく非難』┃Fuck The Fuckin' Fucker ! ログが残っていて有難い。この頃からガザの問題はあった。いや、もう70年以上ずっとこの状態なのだ。個人的には昨年の10月に起きたことはテロというより迫害に堪え兼ねた末の蜂起だと解釈しており、ネタニヤフ政権とそれを支援する国々のことは容認出来ない。多くの子どもを含む民間人を巻き込む攻撃は、まごうことなきジェノサイドだ。
この日のライヴで、一度は「やっぱやめようかな」といいつつもやはりいわずにはいられなかったのだろう、慎重に言葉を選び乍ら話したことがある。小林さんはこの秋兵庫で起こったことに傷ついているようだった。地元が汚されているような気がした、離れて随分経つのに、自分は兵庫のことが好きだったんだと気付かされた、と話した。「まさかそんなことはしないだろう」「ひととして、そんなことは許されない」。そう思っていたことが次々と起こる。賢人イーノとバーンのように、小林さんも人間の善性により構築された社会を信じていたいし、だからこそその信頼関係を蹂躙する人々がいることに胸を痛めているのだと思う。
小林さんが再び音楽制作を始め(音楽自体はいつでも零れ落ちていたのかも知れないが)、ライヴという現場に戻ってきたことは、今の社会情勢と無関係ではないのではないか。妄想だが、ずっと考えていることでもある。
「魔術師」を初めて聴いたとき、伊藤計劃の『虐殺器官』を想起した。巧みにひとを惹きつける舌を持つ存在。その能力をどう使うか。闇の中に誘うのか、光のある場所へ導くのか。同様に、「夜行虫」の言葉の選び方も興味深い。「そういう曲をつくりたかった」といういい方をしていたが、対立と騙し合いの連鎖と分断を呼ぶばかりの今、小林さんは自身の能力を音楽にせざるを得ない切迫感があったのではないか。物申すというより、起こっていることを見逃さず、音楽に転写しないではいられない切迫感。
ただ、今度のアルバムはそうしたテーマを据えることなく制作しているとのこと。この日演奏された3曲は、まさに“これから始まる素敵なこと”を描くような力強さがあった。嘆き、しかし前を向く。今小林さんの目に映るものがどのような音楽として現れるのか、楽しみで仕方がない。
閑話休題。この日のライヴは25周年を締めくくるものとして、オールラウンダーな小林さんを観た感じ。
・前回からアコギのスペアは置かなくなった。弦を切らないコンディショニングが出来たということかな ・弦の価格が上がってめちゃくちゃ高くなったといっていたので、何が何でも切るもんか、一本でやりきったるという気合もあるのかも(笑) ・いや、切実ですよね…経費だいじ
・MCの練習ぶり。家でゲネプロ何度もやっているんだろうなあ ・なので不測の事態に弱い。弱いというと語弊があるか。終盤の「今から5曲続けてやるんで〜」というMCには、ここからあとは演奏に集中したいので、という宣言にも感じた ・個人的にはそれを固唾を呑んで聴くのが醍醐味 ・となると気になってくるのが音倉による照明。毎回すごくいいですよね! 色が入るタイミング、その色味のバリエーション。曲にピタリを寄り添っている。ハコでのゲネプロ時にプランを決めるのだろうか
・『Gift』のアートワークの話。目を閉じている ・今回パッケージを作る際、参考にとデビュー盤『曖昧な引力』のジャケットを見ていて、デビューからもう目を閉じてる! あかんやん! と思ったとのこと ・いいやん! 素敵やん! ・その後すぐ「音に耳を澄ませていると思えばいいんですね」と自分でフォロー。そうそう!
・『イノセント』MV撮影時のエピソード面白かったな…… ・あのスタイリング。白い縄編みのタートルネックセーターな ・「今思うと、韓流を先取りしてたような…ヨンさま……」ドッと笑いが起こりましたよね ・いわれて気づく、そういえば冬ソナのヨンさまがこんな格好してたな! ・「冬ソナなんてまだ影も形もなかった頃ですよ。スタイリストさんの慧眼ですね」みたいなこといってた。大ウケ ・ロケ地は北海道の公立公園で、映像には映ってないし綺麗な景色だけど、実は馬糞がすごかったとのこと ・北の大地は自然がいっぱい! ・踏まないように気をつけて歩いていたんだけど、途中監督から「後ろ向きに歩いてください」といわれ「……終わった」と思ったそうです(笑)
・「ワルサーP38」久々! この曲に小林さんの声質合うよねー!
・前回のリクエストで構成されたライヴから、投票されていたのに当日出来なかった曲を演奏するコーナー ・「これで全部〜」 ・1票のみの楽曲も全部やったってことですね ・律儀というか、ちいさな声も聴き逃さないようにしているのが感じられる
・なんか今回ピアノのタッチにすごく力が入っている感じがしたのは何故 ・ギターでつくった曲をピアノで演奏するのは難しいけど敢えてやってみるみたいなこといってた ・手癖に甘えない姿勢が素晴らしいですね!
はー冬至に聴けたのよかったな。寒いときに聴く小林さんの音楽は格別。これから始まる素敵なことを楽しみに、来年のアルバムとライヴを待っています。
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Setlist(オフィシャルサイトより) Ag: 01. Boo Doo Loo(『曖昧な引力』) 02. コスモス(『Music Man』) 03. ナナコロビヤオキ(新曲) 04. TUGUMI(『Window』) 05. Replay(『Blue Notes』) 06. 夕闇(新曲) 07. Sweet Rendez-Vous(『曖昧な引力』) Pf: 08. Few(『Emotion』) 09. 目覚め(『Music Man』) 10. 夜行虫(『Emotion』) 11. イノセント(『Music Man』) 12. ワルサーP38(『ルパン三世』エンディングテーマのカバー) 13. ピカレスク(『Music Man』) 14. 満月(『曖昧な引力』) 15. ヘキサムーン(『Music Man』) 16. Lucky☆Star(新曲) encore 17. 祈り(『Rare』) 18. Holy Night(FC特典盤)
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| 2024年12月16日(月) ■ |
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| 『菊地成孔 3DAYS』菊地成孔クインテット |
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『菊地成孔 3DAYS』菊地成孔クインテット@Shinjuku PIT INN
恒例。「みんな儀式みたいに撮ってるねえ」「はは、ちょっとお待ちください、もう1枚横位置で撮らせてくださいね」「あはは、いいよいいよ、俺も撮る」なんて一期一会の会話が自然に出る方舟の入口。今年の演奏はあたたかい剛の者でした、よいお年を
[image or embed] — kai (@flower-lens.bsky.social) Dec 17, 2024 at 1:35
以前高橋徹也のライヴ後に風知空知のエレベーターに全然知らない男性とふたりきりで乗ったら「…いいライヴでしたね……」と話しかけられて、こちらも自然に「ホントに…すごかったですね……」って答えてふたりしてはあ〜とため息ついて、じゃ、と別々の道を帰ったことを思い出した。この席空いてます? ええ、どうぞ、みたいな会話を初対面のひとり客同士で話して、演奏に聴き入って、MCに笑って、終演後はバラバラに家路につく。好きな時間。
----- 菊地成孔:vo, ss 林正樹:pf 宮嶋洋輔:g 小西佑果:cb 秋元修:drs -----
3DAYSのラインナップにクインテットが入るようになったのは2021年から。2020年は菊地さんと林さんのデュオだった。振り返ってみると2021年はvo, ts, ssで、2022、2023年はvo, ss。歯のこともあるのかな、と思っていたけど、今年もsaxはソプラノのみ。クインテットは菊地さんのssと歌を堪能出来るというカラーが出てきた、か? 以下方舟ピットインの核心は聴き手の心のなかにだけある。しかし書いておかないと忘れる。という自分のエゴの為によるメモです。書いてよさそうなとこと自分が判断したとこだけ。
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・お寒いなか〜と御礼のご挨拶 ・2nd setに睨みを利かせる1st set。ふふふ ・こういう筋を通すとこ、現場に足を運んだひとはうれしくなっちゃうね ・全編コート着たまま演奏。風邪ひいてました ・ここんとこ毎年そうではないか。おだいじにですよ ・というか毎年この時期は風邪ひいたり葬式直後だったりと弱っている ・ピットインのキャパだとその弱り具合がダイレクトに伝わりやすい ・ご本人の線の引き方もあるのかも。ここなら、と ・お肌綺麗ね。夜に生きるものだからかしら。というか具合悪くて青ざめてたのかしら ・でも演奏は絶品。というか演奏は生き様だ!
・声がガラガラなのは風邪ひいてるのと、執筆中ずーっとひとりごといってるから ・ひとりっきりで閉じこもって原稿書いてるときってひとりですごく喋ってるんですよ ・ガラガラといってたけどいい具合にハスキーな声になっててよい ・それにしてもいい表情で唄いますよね。いつもね ・あと今回振り付けがいっぱいあった。座ダンス
・ロングトーンから浮かび上がる「Over the Rainbow」の緊張感と開放感よ ・音の残響が全部消える迄聴き入って、一拍置いて拍手するピットインの客も好き〜 ・「音が消えていくのを聴く」のよ。それ含めての一曲ですわのよ ・アコースティックセットの「魚になるまで」めちゃめちゃいいよな! ごめんこれオリジナルより好きなんだ……最初このセットで聴いたときはホントたまげた ・女声曲をカヴァーする天才 ・天才よな…… ・それをいったら「Mr.サマータイム」もなあ ・これを冬に聴けるってのも3DAYSのクインテットの醍醐味
・「色悪」にはSiriを呼び出す呪文が! て話に腹がよじれた ・レコーディング中にSiriが起きてきて傷は舐めない方がよいですよとかアドバイスされる(大ウケ) ・Siriをどうやって呼び出してる? とメンバーに訊くも、誰もSiriを使っていないという ・困って客に訊く。ひとりが「Hi, Siri」と呼び出しますと答え ・わかったそれ歌詞にあるわ!(大ウケ) ・「い」「し」「り」辺りに反応するようです ・どこからがホラなのか! ホラなのか? ・Siriが起きないようにその部分は飛ばして唄います ・同じコードの繰り返しだから飛ばしてもいけるんだよねとのこと ・といいつつ結局唄ってしまう。「どこだかわかった?」 ・「色悪」はカラオケに入っている(マジで。知らなかった)。難しいといわれるけど演歌のように唄えばいいんですよとこぶしを効かせてサワリを実演(大ウケ)
・「優雅で感傷的なミニマル」! 林さんのピアノ! ・このピアノリフー! ・フンガーこれクインテットでもレコーディングしてー! ・宮嶋さんのソロがどれもすごくよくて! 何あの走り出し方 ・小西さんのソロも濃くてなー! 踊るピチカート、這うボウイング ・秋元くんは例のタコ殴り(©菊地)だけでなく、スティック、ブラシ、素手を使い分けた繊細な演奏が素晴らしい ・シンバルのゴースト、タムの丸い微弱音が曲の余韻を生みまくる ・いつも楽しそうに演奏しているが今回真剣顔が多かった
・いやマジでいい座組よな……アルバム出して〜音源出して〜 ・公式サイトはつくるつってた ・アルバムが先だろと自分ツッコミしてた ・サイト開けたらロゴがドーン! メンバーの画像がひとりずつバーン! 遠くからグ〜っと出てくるやつ! (ポーズとって)林正樹! 小西佑果! 秋元修! 宮嶋洋輔! ・戦隊ものか ・ちゃんと全員の名前いうとこ律儀 ・インターネット黎明期にあったやつのことかな…Flash使ってるみたいな…… ・動画をいっぱい載せる! 演奏じゃなくてドッキリの動画! ・以下どんなドッキリかの提案 ・秋元くんだけがリハに呼ばれずそこへ石若くんがってドッキリやめて ・秋元「リアルです……」(ちいさーな声で) ・いじめないで! ・秋元くんのポンポンのついたニット帽かわいいなーと思ってたら「秋元くんも石若くんも北海道だからね」。そうなのか! 北の子か! かわいい!
・皆さんいじめられないように。いじめる奴にはいじめ返す武器をひとつ持っておくといい。瞬時に出せるやつ、って ・あーこのひとそういう懐刀いっぱい持ってるよね
・戦隊もので思い出したが、以前このクインテットを白雪姫と小人たちに喩えてたことありましたね ・話の流れからして白雪姫が菊地さんなんだが ・KAWAII!!! ・ペペでは桃太郎だった ・KAWA(以下略)
・小西さんの曲「Natsu No Yoru」が不穏ですごくよかった ・「この曲リリースの予定はあるの?」「あります。来年の……」「じゃそれより早くこっちで出せばこっちのものだ」「……」「嘘ですよ!」 ・そういうこという〜 ・『マルモのおきて』観てた当時、芦田愛菜ちゃんが育ってジャズ界に来てくれたらな〜と夢想してた話 ・ウッドベースなんか弾いてたら最高じゃない!……小西さん芦田愛菜ちゃんに似てるっていわれたことない? ・小西「ないです」(即答。喰い気味で)
・「インベーダーゲーム」! ・銚子の江戸っ子官能小説朗読会みたいな趣に ・粘度が高ーい! ・インベーダー、エスカレーター、自己紹介、カウントアップ ・様々な言語で数を数えあげる。これがまあスリリングなこと ・インベーダーゲームの説明。コインを数えてるんですね。で、当時ゲームセンターで後の某プロ野球選手にカツアゲされたって話初めて聞いたような…どうだったっけ、忘れてるだけかな……帰宅して調べちゃった、銚子出身だった(笑)
・野外というか屋外での営みの話 ・森でワイン呑んでも緑の匂いに負けて全然香りを愉しめない ・海でワイン呑んでも潮の匂いに負けて全然香りを愉しめない ・ワインは他の匂いがしない、無機質な場所で愉しむのがよい ・からの〜「G.o.a.P(急いでピクニックに行こう)」
・今回のパワーワードは20世紀 ・もはや平成でも昭和でもない ・こうやって目を見開いて瞳孔開いて話さないと頭おかしいひとだと思われる! ・いやそうしなくても、普段から充分に……
・本編ラストは寂聴! 最高! ・これどんどん育つ ・「Woman 〜Wの悲劇より」と姉妹みたいなピアノのリフが! ・音源化してーーー!!! ・アンコールは「Every Time We Say Goodbye」。しみじみ。よいお年を〜 ・しかしまだまだ年末進行地獄なのであった(自分が)
・いやしかし…今年は……なんだったんだろうなーこのあたたかみ ・や、やさしさ? ・あれよ、例年この時期年末進行中で、チケット取れた時点で「この日だけは定時で帰らせてくれ」とすごい根回しして、当日ギンギンのまま職場を飛び出して、演奏の凄まじさにギンギンになって帰宅していたが ・今年はすごく穏やかな時間が持てたわ。心休まった…集中して聴いてたので身体はガチガチだが…… ・演奏の凄まじさは変わらないのだが、甘やかな痛切というものがあるのだなと感じ入りました
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しかしホント、アルバム聴きたいねえ。寂聴のやつとかホント音源出してほしい。公式サイトもね!(笑うところです)
耳がもげそうなくらい風が冷たい外に出て、でもそれが気持ちよく、ニヤニヤし乍ら颯爽と新宿駅へ向かうところ迄もセットで恒例なんだけど、昨年はなまぬる〜い感じの空気であんまり寒くなかった。今年も耳がもげそうと迄はいかなかったな。温暖化か。でもいちばん好きな季節。途中から地下道になど降りません。演奏から受け取った暖を抱えて帰る。
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| 2024年12月14日(土) ■ |
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| 彩の国さいたま芸術劇場開館30周年特別企画『夏の夜の夢』 |
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彩の国さいたま芸術劇場開館30周年特別企画『夏の夜の夢』@彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
真冬に観る『夏の夜の夢』もいいもんですね、父権制国家を(妖精の魔法に左右されない)女性の視点から描いた演出もよかった。タイテーニアが小姓の母親との思い出を語る台詞を、終盤の(戯曲にはない)シーンに繋げたのは見事だったな…
[image or embed] — kai (@flower-lens.bsky.social) Dec 15, 2024 at 0:46
吉田鋼太郎演出は台詞が立つなー! 実力のある演者揃いだからというのもある、翻訳劇の醍醐味。この作品を今上演するなら、という解釈がしっかりあり、同時に今上演することの限界も見せる。しかしそれでもこの作品が上演され続けるのは何故か、という道筋も見通せるようになっている。そこに感銘を受けた。
性別格差と階級格差が反映された法律による統治。それらを当然のこととして受け入れ生きていく市民。鷺沢萠が自作の『ウェルカム・ホーム!』について、「この作品の理想は、社会が変わり『なんでこんなことが作品になるの? あたりまえのことなのに』と思われ、いつの日か上演されなくなること」というようなことを話していたな、と思い出す。今も世界の多くの場所で、妖精たちが留守にしている国で、1500年代と変わらぬ苦しみを受けている女性たちがいる。抑圧されている市民がいる。これは今自分が生きている時代、国もそうではないか──『夏の夜の夢』が過去の価値観に囚われた“古臭い物語”となるのはまだまだ先のことなのだ。
とはいえ、この作品に描かれているのはそうしたことばかりではない。父権や法律に立ち向かい思いを遂げる恋人たち。演じる楽しさを教えてくれる職人たち、それを観る愉悦を伝えてくれる公爵たち。そして姿は見えないが、そこにいると思わせてくれ、ときに人間に幸せを呼ぶ妖精たち。物理的な高低で見せられる階級の差、高くて安全な場所からヤジを飛ばしていた公爵たちが、次第に素人芝居に引き込まれ静かになる。喜劇は悲劇となり、また喜劇となる。シェイクスピアは演劇の力を見せてくれる。カットされがちなこの劇中劇がしっかり上演され、それが自然と拍手を呼ぶ。そこに演出家の目を感じる。
素人芝居を演じるプロフェッショナルな演劇人(ややこしい)たち。それが技巧によって演じられていると理解していても涙が出る。ひたむきさには違いないのだ。その職人たちのなかにニナカン組(塚本幸男、飯田邦博)がいるというのも、個人的には涙腺が緩むところだった。
そして冒頭ツイートにも書いた、小姓の母親との思い出を語るタイテーニア。この台詞がこんなに立って聴こえたのは初めてだった。シスターフッドを感じさせるものとしても、今聴けてよかった。そりゃ簡単にオーベロンに渡せないわよねと思ったもん……オーベロンも気軽にくれとかいうなやー。だからこそ、台詞のない(=戯曲には明記されていない)シーンとしてタイテーニアのもとへ戻る小姓が加えられていたことに胸を打たれた。ここ、オーベロンが小姓を手に入れ満足して、懲らしめてやったタイテーニアの魔法を解くという描写になっていることが多いんですよね。今回の演出だとオーベロンとタイテーニアが復縁し、小姓をふたりで育てていくと解釈することが出来る。さりげないことだけどこういう目配りはうれしい。
同様に、ヒポリタとシーシュースの対立──ヒポリタにとってこの結婚は不本意なものである、屈辱ですらあるかもしれない──を示したツカミにも唸る。目から鱗。いやさ、『ガラスの仮面』刷り込みが甚だしいんだなとも改めて自覚しましたよね……思ってるより影響大きいわ。それをいったら、40分で地球を一周出来そうに見えない(失礼)のに「いや、案外出来んじゃね……?」と思わせるチャームを持った、バリの小鬼のようなパックもかわいかった! 北島マヤとは違う魅力のパック(笑)! 作品に造詣の深い演出家と、その演出の狙いをしかと理解し体現した演者によるクリエイション。これ見よがしではないテキレジってだいじよなとしみじみ。
テーマに使われていた曲はガーシュインのアリア「Summertime」。BGMとして使用されるだけではなく、小姓との再会のシーンではタイテーニアがアカペラで唄い上げる。次世代が広く自由な世界へと羽ばたいていくことを祈る、黒人移民たちの歌でもある。単に夏というキーワードだけで起用された曲ではないのは明らか。キングの「Stand by Me」も同様で、絶妙なアクセントになっていた。子どもの誕生により結婚への疑問や不安が救済されるという描写には「ここはこれ見よがしだな……」と思ったものの、次世代へ希望を託すという意味合いだと解釈することが出来る。
諍いを派手に見せられる本水使いも効果的。登場人物たちは舞台中央に設えられたプールで水浴し、入浴し、取っ組み合いをする。その前後の所作もうまく、濡れた服を脱ぐ、その服をしぼり乍ら喋ることでいい塩梅の間が生まれ、台詞を自然な会話として聴くことが出来る。恋人たちの衣裳も、男性陣はそっくり(区別がつきにくい)、女性陣はひみつのアッコちゃん風(!?)ハーミアとヒッピールックなヘレナ、というメリハリが面白かった。
その背景を想像させる、金子久美子演じる蛾の羽根の不憫かわいさにとても惹かれた。役柄のけなげさが伝わるの。フルートと劇中劇のシスビーを演じた大河原啓介もかわいらしかったです。ネクスト組の堀源起が、その声の通りを生かして劇中劇の開幕を宣言する饗宴係を演じていたことにもにっこり。今回は「彩の国さいたま芸術劇場開館30周年特別企画」。ということは、「彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd」ではどう上演するのかな。今回のキャストでまた観たいなー。
エンドテーマはジョンレノンの「Happy Chrismas」。夏と冬、虚構と現実を繋ぎ大団円。それにしたって皆さんべしょべしょ。風邪ひきませんように! 床も滑るから怪我しませんように、皆さん無事千秋楽を迎えられますように! よいお年をー!(といいたくなるが年末進行で仕事は全く片付いていない現実)
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・真冬に観た『四谷怪談』もよかったよなー、忠臣蔵にも絡む話だから年末上演にも合うよね〜なんて思い出していたら、12月14日は赤穂浪士討ち入りの日だったのでした
・そういえば、バリの森というか密林を舞台にした『夏の夜の夢[バリ島風神秘主義的沙翁喜劇]』を横浜ボートシアターの座組で観たなあ。調べたら1992年だった。32年前(!)。当時シアターコクーンは串田和美が芸術監督で、毎年夏というか夏至の頃に『夏の夜の夢』を上演するのを恒例にしていた。インドネシアからも楽士と精霊たちのキャストを迎えて、湿度の高さを感じる舞台で面白かった。中村梅雀のパック、篠井英介のタイテーニア、長野里美のハーミアが印象に残っている
・刷り込みといえば。ZAZOUS THEATER『ソカ』のおかげでジョン・レノンの「Happy Chrismas」がエンディングで使われるとすごい複雑な余韻を生みますよね……両方観てるひとに伝われ〜。レノンは「Stand by Me」もカヴァーしてましたね
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| 2024年12月07日(土) ■ |
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| 『アヌーナ「雪女」の幻想 〜神秘のコーラスと能舞〜』 |
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ケルティック・クリスマス2024 アヌーナ特別公演『アヌーナ「雪女」の幻想 〜神秘のコーラスと能舞〜』@すみだトリフォニーホール 大ホール
ケルティッククリスマス、ANÚNA特別公演『「雪女」の幻想〜神秘のコーラスと能舞』。芸術監督のマイケル・マクグリンさんが「東京はあったかいですね」といってウケてましたが、彼らの歌声と津村禮次郎さんの舞には雪女の(情の)温かさがありました
[image or embed] — kai (@flower-lens.bsky.social) 2024年12月8日 0:55
思い返せば「very hot」といってた。あったかいどころではなく暑いってニュアンスでしたわ。「アイルランドはvery very cold!」ともいってた(笑)。
--- アヌーナ(ANÚNA):vo、cho 津村禮次郎:能舞、東野珠実:笙、柿原光博:太鼓 伊勢英子:『雪女』挿画 ---
長年ワールド&ルーツ・ミュージックを日本に紹介してくれている、安心と信頼のプランクトン。こちらの招聘で来日公演を重ねていたアイルランドのコーラスグループであるアヌーナが、mouse on the keysとの楽曲「clarity」を発表したのは2018年のこと。
マナム(M'ANAM)とクレジットされていたのでピンとこなかったのですが、アヌーナのメンバーと知ってビックリ。近年は男声グループのマナム(M'ANAM)、女声グループのシスティア(SYSTIR)としても活動しているのだそうです。
・mouse on the keys『tres』で見せる成熟の新たな美学┃OTOTOY(20180516) 新留 : Anunaというグループのメンバーのひとりがmouse on the keysをすごく好きでメールをくれて。(中略)ロンドン公演のときに、メールをくれたメンバーがアイルランドからわざわざ来てくれたんですよ。そのときにはじめてちゃんと会って話をしたんですね。それでより関係性が近くなったというか。「いずれなにか一緒にやりたいね」という話もしていて。 何者かわからなかったので最初はのオファーは丁重に断ったそうです(笑)。その後もコンタクトを続けてくれたそのメンバー(20241211追記:川��さんのツイート見る限りマイケルさんっぽいな?)に感謝したいわ……。
ゲームに疎い故に存じ上げませんでしたが、ゲーム音楽を多く手掛けられている光田康典さんとのコラボレーションも多く、そちらからのファンも多いとのこと。今度来日したらライヴで聴いてみたい〜と思い続けて5年超。やっと! その日が! ケルティック・クリスマスってその年の公演時に翌年の出演者を発表するので、1年前から待ってた! 早割も即買った! 12月の第一土曜日って例年いろんなライヴが重なるので発表早いと助かる!
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いつも多彩なプログラムとゲストで、さまざまな企画を提供してくれるプランクトン。東京公演の第二部は能舞との共演(!)。モチーフはアヌーナと同じくアイルランドにルーツを持つ、小泉八雲の『雪女』。津村さんが舞い、東野さんが笙、柿原さんが太鼓を演奏、そしてアヌーナの面々が唄う。ステージ上方には伊勢さんによる挿画が映し出される。挿画はスクリーンではなく、ステージ上に張り巡らされてた白い幕のドレープに映される。白い幕は照明によっても表情を変える。美術幕はOLEOによるもの。素敵なステージアートでした。
上述のように東京は暖かかった。当日はなんとか冬らしい気温になってはいたけど、『雪女』を鑑賞するにはまだぬるいかな、という気持ち。それもあってか、雪女の冷たさではなく温もりに心が寄りました。茂作の命を奪い、巳之吉に口止めをした恐ろしい雪女ではなく、巳之吉とそのこどもたちを愛し、秘密を話した巳之吉の命を奪えず自分が消えていく優しい雪女。アヌーナの歌声にも、面を替えた津村さんの舞にも、恐ろしい寒さではなく寂しい暖かさを感じたのでした。ほろり。
第一部とアンコールはアヌーナ・オン・ステージ。アイルランド民謡、スタンダード、ポピュラーミュージックを声だけで奏でます。楽曲によっては民族楽器の伴奏もあり。客席に降り、前方、後方に散ったメンバーが声を発し、あらゆる方向からハーモニーが降りてくる。こ、これは人力5.1chサラウンド! いやそれ以上の多層! 柔らかく、そしてまろやかな声に包まれる気持ちよさといったら……しかし意識はバリバリに覚醒。昼から清澄白河と森下、錦糸町を散歩して会場に着いた頃には20000歩超えていてヘトヘトだったのに(バカなのか)全く眠くならなかった。
アンコールの「グリーンスリーヴス」〜「スカボロー・フェア」も素晴らしかったな……“反戦”のメッセージだ。隣のおじちゃんは涙ぐんでおりました。私も涙ぐんだ。クラシックやルーツミュージックの公演は、事前に「演奏候補曲」が発表されており、リストのなかにこの2曲があったので楽しみにしていたのです。馴染みのある楽曲がこんなアレンジで、という驚きもありました。「さくら さくら」は全編日本語詞で。発音の綺麗なこと! そうそう、ノアさんが日本語ペラペラでどよめきが起こっていた。基本のMCは芸術監督のマイケルさんだったんだけど、途中君が日本語で紹介しなよ、という感じでお話しされたんですよね。
紹介されていたメンバーのプロフィールを見ると、オランダ、イタリア、フランスと出身は様々。ノアさんはベルギー出身でした。アイルランドの伝統を継承しつつも極めてモダンなグループでもあります。どうやら来年の来日予定もあるらしい。楽しみに待ってます!
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2019年のRWCといえば、当時世界ランク2位のアイルランドに日本が勝利し、「史上最大級の番狂わせ」とBBCに報じられたときの…ひょっとして現地観戦だったのかしら……
会えてた! ごめん白枝さんがわからなくて「新留さんの隣にいるひと誰?」とか思ってしまった…motkでの雰囲気と違いすぎる……。うっ、清田さんも会えたらよかったのにね
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